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「え?」






「だからもう泣くな。お前もいくぞかばじ!」






「うす」






かばじ、と呼ばれた男の子を引き連れた彼は

私の腕を引いて歩き出した。






とたとた、と可愛い効果音がつきそうな程小さい体は、

きっと、自分とそんなに歳も変わらない。






ただ何故かその背中がすごく大きく見えて

黙って彼に身を任せたのをよく覚えている。






彼が連れてきてくれた大きな橋は、

確かに私が父とはぐれたタワーブリッジとやらで。






あたりを見渡しながら歩いていると、

橋の終わりあたりでボソッと彼らが声を漏らした。






「……日本人、いねーな」






「……うす」






その言葉に、収まりかけていた涙が再び溢れそうになる。






唇を噛み締めて堪えていれば、

くるっと振り返った男の子が何か思いついたように笑った。






「お前、なまえは?」






「……A、A」






「そうか。じゃあA!

お前の父親がみつかるまで、

おれさまがあそんでやろうじゃねーの!」






「え?」






「ついてこい!」






勝気に笑った男の子はついてこいと偉そうに言うと

早足で橋を戻っていく。






「ちょっ、ちょっとまって!」

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設定タグ:テニスの王子様 , 氷帝学園 , 跡部景吾   
作品ジャンル:アニメ
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(プロフ) - 財堂若也さん» 応援コメントありがとうございます! 一応ラストスパートかけているつもりですが文章力と発想力が乏しくオチを見失いかけておりますw あと2シーズンくらいは要するかもしれません…すみません…気長に見ていただけると幸いです… (2020年12月31日 20時) (レス) id: 8b3ebb8f88 (このIDを非表示/違反報告)
財堂若也 - ラストスパートかかってきた感じですか?更新頑張ってください! (2020年12月31日 19時) (レス) id: 7fa4fbfbfc (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:2ytluvuusham081 | 作成日時:2020年12月29日 12時

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