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ストーカーと言えば、少し聞こえは悪いかもしれない。






ただ、毎日のように私を追い回し、

求愛ともとれる言葉をかけてくる跡部先輩は

ストーカーの他言い様がない。






いつになったらマネージャーになるんだ。






いつになったら俺様の女になるんだ。






そんなの、私に聞かれても困る。






なると言った覚えもなければ、

思ったことすらないってのに、いつになったらもくそもない。






どれだけ逃げても、どれだけ拒否っても

まったく止まらないアプローチ。






もう嫌だ。






「ん? A……だよね?」






「あっ、おはよう鳳くん」






「ふはっ、なにその格好」






私のほっかむり姿を見て、

楽しそうな笑い声を零した彼は、

クラスメイトの鳳くん。






背が高くて、優しくて、かっこいい。






鳳くんの笑顔を見るだけで、

鳳くんと話すだけで憂鬱が吹き飛んでいく。






そんな彼は私の好きな人。






「あっ、これはその、変装のつもり、だったんだけど」






「変装? なんで変装?」






「……鳳くんのところの、部長さんから隠れてたの」






「あぁ! 跡部さんか!

また追っかけ回されてたの?」






「うん。いくら言っても聞いてくれなくて」






朝から大変だね、と笑う彼は

私の気持ちになんて微塵も気づいちゃくれない。






もう少し、嫉妬とかしてくれたっていいのよ?






なんて、夢のまた夢、なんだけど。






「もう、鳳くんからも言ってあげてくれよ。

私が超絶迷惑してること」






「あー、まあ。それとなく言ったんだけど……」






「え、本当? 言ってくれたの?」






「うん。でも、嫉妬か? って鼻で笑われて終わった……」






「……どこまでポジティブなの、あの人」






「Aが逃げてるのも、

照れ隠しだと思ってるみたいだからね」






「自意識過剰って、恐ろしい……」






はは。






2人で、乾いた笑いを零しながら教室に向かった。

・→←脳漿炸裂ボーイとの日常



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設定タグ:テニスの王子様 , 氷帝学園 , 跡部景吾   
作品ジャンル:アニメ
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(プロフ) - 時雨さん» 右隣の男子が予想外に気にかけられすぎてて困惑しておりますww 高評価までありがとうございます…! お陰でノリノリに更新欲が湧いてきました! 頑張ります! (2020年12月16日 22時) (レス) id: 8b3ebb8f88 (このIDを非表示/違反報告)
時雨 - 優さん» 右隣の男子は消えたりなどしないよ…ってことですねwwもちろん一番右側の☆押しておきました!! (2020年12月16日 19時) (レス) id: 9ccfd786f0 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 時雨さん» 嬉しいコメントありがとうございます! なによりの励みになります!! 右隣の男子は……神隠し、ばいね……(今後本編で明らかになる……かも? それまではご想像にお任せしますww) (2020年12月16日 5時) (レス) id: 8b3ebb8f88 (このIDを非表示/違反報告)
時雨 - すごく面白くて一気読みしちゃいました!!これからも更新頑張ってください、楽しみにしてます!!右隣の男子はどこへ…? (2020年12月15日 22時) (レス) id: 9ccfd786f0 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:2ytluvuusham081 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/list/2ytluvuush1/  
作成日時:2020年12月3日 18時

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