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✩.*˚
何事かと揃って上を向く彼らに同調して上を向いた瞬間。
両サイドのドアが開いて、男達が車から引きずり降ろされた。
……！？
ドアが閉まったと思えば、
今度は運転席の男が引きずり降ろされて。
……って、おい。
運転席の……？？
運転手がいなくなったことに気づき、ゾクッと背筋が凍る。
すると空いた運転席の窓から、するっと人が入ってきた。
唖然としたまま、何食わぬ顔で
ハンドルを握った人物を見つめていれば。
「
「……お、前」
バックミラー越しに合った目が離せない。
何故だかわざとらしく中国語を放ち、
俺の顔を一瞥した彼女は
適当に曲がったトンネルの中で車を停めると、
降りてください。と淡々と一言告げて車を降りた。
ハッとして車を降りれば、
「走ります」
「は？」
ガッと腕を掴まれて、引かれるがまま走り出す。
トンネルを抜けたあたりで、見慣れたベントレーが見えて。
俺を半ば突き飛ばすように車に押し込めた彼女は、
隣に乗り込むとふぅ、と一息つきペットボトルのお茶を流し込んだ。
「……いや、ふぅじゃねぇだろお前」
「え？ 一仕事終えた後の一服すらしちゃいけないんですか私は」
「いや、そうじゃなく。
何考えてんだお前。馬鹿なのか」
「人の目掻い潜って誘拐されかけた馬鹿に
言われたくないですね本当」
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作者名：2ytluvuusham081 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/list/2ytluvuush1/
作成日時：2020年11月28日 22時
