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✩.*˚
トン。
そんな効果音が、見えた。
そのくらい、軽軽と彼女の体を押したAは
空に足を放ったソイツを傍観者のように見据えていた。
漸く殺された声が生き返ってきた時には、もう遅い。
嘘、だろ。
何、考えてんだよ、お前。
彼女を説得するつもりで、脅してたんじゃねーのか。
色々言いたいことはあるのに、
やはり一度死んだ声はそう簡単に出てきてはくれない。
その瞬間、Aがふっと視界から消えた。
下に、落ちた。
……は？
言葉より先に、足が動いた。
フェンスに勢いよく飛びつきながら下を見たその時、
シュン、となにかが飛んできたのが見えて。
ガシャン！！ と大きな音を鳴らし、引っかかった。
鉤爪のような先端に、鋼鉄製のロープ。
これは、フックショットだ。
アクション映画でよく見るそれ。
一体どこに隠し持っていたのか。
ぶらん、とぶら下がったAは、
片腕で彼女の体を捕まえていて。
下に引かれたウレタンマットの上に、
彼女の体を器用に落とした。
こんなところで見ている場合ではないと踵を返して下に戻れば、
先に降りていたAが彼女の手をとりその体を起こして。
「……後悔、したでしょ」
「……っ、」
「景吾様に禊たいのであれば、やり方なんて幾らでもあります。
ただ、死んだら償いもなにも出来なくなる。
生きて、きちんと彼に罪を償って下さい。
後悔しないよう、人生は過ごしてくださいね。
私と違って、貴女には未来があるんだから」
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作者名：2ytluvuusham081 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/list/2ytluvuush1/
作成日時：2020年11月28日 22時
