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✩.*˚
相変わらず無表情な彼女は言葉尻を少し強めた。
まるで俺を罪人だと言わんばかりに強い視線を寄越してきた。
俺は何も悪くないはずなのに、
思わず謝ってしまいそうになるくらいのその強さに押し黙った。
今まで誰にされてももろともしなかったはずの威圧に
情けないことにも気圧されてしまった。
そんな憫然たる俺から視線を逸らし
窓の外を眺め始めた彼女は空を見上げて。
「太陽の光を、
求めることはそんなに悪いことでしょうか。
雲ひとつない青空を、
求めることはそんなに、悪いことでしょうか」
――――人を好きになることは、罪ですか。景吾様。
俺に視線を戻した彼女は、再び問いかけてきた。
今度は逃げることは許さないと
答えを欲しがる彼女の瞳に喉が動いた。
つまらねぇ。
その辺の女と変わらねぇ。
その気持ちは何一つ変わらない。
でも。
「……なら、ちゃんと月曜からは俺様に会いに来いよ」
「はい?」
「休み時間も放課後も。授業中以外は俺に会いに来い。
本物の雌猫なら、ちゃんと手ぇ抜かずに俺様に尽くせよ。
俺様の許可無しに離れることは許さねぇ」
「……突然の束縛宣言怖ぁ」
「こんなの束縛のうちに入らねぇよばーか。
本当に束縛してほしいってんなら俺を惚れさせてみな」
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作者名:2ytluvuusham081 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/list/2ytluvuush1/
作成日時:2020年11月22日 11時