↓ ページ42
✩.*˚
分かったら、二度と私には会いに来ないでください。
意味が分からなかった。
完全に雌猫の意味を履き違えていると思った。
でも何故か、笑ってしまった。
この俺様が雌猫の女にこの上ない非礼を浴びている。
周りが目を見張るほど、
あの忍足が言葉を失うほどの。
なのに、自分には会いに来るなと言った、
彼女の言葉がどうしようもなく滑稽だった。
きっと、俺の腹案を読みきった故のものでは無い。
ここ数日の俺の言動を制御しようとして出た言葉だ。
これ以上、自分に踏み込んでくるなという、
お前と馴れ合うつもりは無いという彼女なりの警告ってとこか。
でないと、仕事が成り立たなくなってしまうから。
ただの信頼関係だけでは済まなくなってしまうから。
本物の雌猫に、なりたくないから。
仕事に一貫する彼女の姿勢にまた信頼が募る。
同時に、その信頼を崩してやりたくなった。
初めて勝機が見えたことに喜びを感じた。
休憩時間の終わりを告げるチャイムが鳴る。
返事の代わりに、彼女の頭を雑に撫であげて教室を出た。
二度とそんなことが言えないくらい惚れさせて
散々に振り回してやろうと思った6日目はこうして幕を閉じた。
Day6 Winning opportunity【勝機】
27人がお気に入り
「テニスの王子様」関連の作品
この作品を含むプレイリスト ( リスト作成 )
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:2ytluvuusham081 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/list/2ytluvuush1/
作成日時:2020年11月22日 11時