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✩.*˚
なるほど。
仮にそうなのだとしたら食べてみる価値はありそうだ。
「おい、お前」
「……え? なんです? ポテチ許してくれる気になりました?」
「あぁ。でも、その代わりに俺様にも寄越せ」
「……は? 何を? まさかポテチをですか?」
「それ以外に何があるんだ」
「いや別にいいですけど……
寄越せも何も、そもそもあれは貴方の家から支給された食事なんで
私じゃなく給仕係にでも申し付けてみたらいかがです?」
「支給だと? まさかうちがお前に
菓子を飯として食えって押し付けてるってのか?」
「あ、いや。押し付けられた訳じゃないですよ。
私がお願いしたんです。夕食を準備して頂くときに
そんな煌びやかな食事よりポテチが良いって言ったのは私です。
なんなら若干引き気味に渡されました」
はは、と無表情ながらも笑い声を漏らした彼女は
自分が普通でないことをどうやらちゃんと分かってはいるようだ。
つーか、煌びやかな食事って。
確かに彼女からしたら食べ慣れないものなのかもしれないが、
どう考えてもポテトチップスよりは断然マシだろうが。
むしろこんな時でしか食えねぇようなもんなんだから
甘んじて食っておけばいいものを何故わざわざそっちを選ぶ。
はっ、違うか。
その煌びやかな食事より、イイモノだと彼女は言っているのか。
なんだよそれ、益々食ってみたくなったじゃねーの。
黙って見過ごすわけにいくまいと
自分の分もポテトチップスを用意させるべく
取り出したスマートフォンで連絡を入れようとしたその時。
「あれ? 跡部?」
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作者名:2ytluvuusham081 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/list/2ytluvuush1/
作成日時:2020年11月22日 11時