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✩.*˚
「ハジメテなら、サービスしてあげようと思ったけど……
もしかして緊張しちゃいました? やっぱ童貞だったか」
「……だから、ハジメテじゃねぇよ」
「なら、100万ですね」
「100万……?」
「オプション料金です。本当に私を抱きたいなら即金で100万。
少なくとも抱かれている間は、
いくら私と言えど意識が逸れちゃいますからね。
それだけ神経尖らせないといけないので、
どの顧客にも例に漏れず追加料金を支払ってもらってるんです」
「どの顧客にも、って。
ハジメテって言ったのはなんだったんだよじゃあ」
「やだなぁ。嘘に決まってるじゃないですかそんなの。
ただ、私は人に合わせて
好みのタイプになってあげているだけですよ。
好きでしょ、そういうの。
手慣れてる子を調教したいみたいな雰囲気出してるけど、
実はうぶな子を自分で1から
いやらしく染め上げたい派でしょ実は?」
「……なんでお前ごときに俺の性癖決められなきゃなんねぇんだ」
「え? でもあながち間違ってないでしょうよ。
実際その私ごときにちょっと興奮してんだから」
「……」
「ま、これに懲りたら
私を手篭めにしようだなんて考えない事ですね。
そんな力技で言うこと聞くほど私は女の子女の子してないんで。
次、同じようなことをしてきたら
いくら雇用主と言えど容赦は致しません」
おやすみなさい、御主人様。
そう言い残して、部屋を出ていった彼女は
本当に何者なんだろうか。
本当にただの、馬鹿で頭のおかしい女なんだろうか。
つーか、振り回してやろうと思ってたはずが
なんで俺が振り回されてんだ。
くそ。絶対許さねぇ。今に見てろよあの野郎。
若干昂ってしまった感情を怒りに変えて
やり返しを一層強く目論んだ1日目はこうして幕を閉じた。
Day1 Encounter【出会い】
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作者名:2ytluvuusham081 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/list/2ytluvuush1/
作成日時:2020年11月22日 11時