■Day1 Encounter ページ1
✩.*˚
「……は?
中華系マフィアの抗争に巻き込まれた……??」
「そのようで」とコクコク頷くミカエルに思わず
スコーンに伸ばそうとしていた手を止めた。
優雅なアフターヌーンティータイムに
なにやら物騒なワードが聞こえたのは気の所為だろうか。
仮に今の言葉が事実なのだとしたら
部活休みな上に珍しくなんの用事もない
数週間ぶりの平和な時間を過ごしていたというのに
そのたった一言で全てをぶち壊された気分だ。
いつもなら聞き流すところを読んでいた小説を閉じてまで
興味を示した俺を見てミカエルは満足そうに微笑んだ。
いや、笑ってる場合じゃねぇだろどう考えても。
何普通の顔して紅茶を継ぎ足しているんだお前は。
「……あの人は無事なのか」
「えぇ。迷惑は掛けられないからと御帰国はされないようですが」
これまでも何度かその強引な手腕に
対企業、対財閥に敵対されることはあったようだが、
反社会勢力よろしいマフィアなんざの争いに
巻き込まれたと聞いたのは初めてだ。
そんな父の横暴さを不本意にも譲り受けてしまった17歳ながらに
何をそこまで拗らせたらそうなるのかと苦笑を漏らした。
というか、迷惑も何も、
それを俺にわざわざ告げてきた時点で俺の待遇も
どこか変わるのは間違いないだろうに。
まさかこの俺に、屋敷から出るなとか言うんじゃねぇだろうな。
27人がお気に入り
「テニスの王子様」関連の作品
この作品を含むプレイリスト ( リスト作成 )
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:2ytluvuusham081 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/list/2ytluvuush1/
作成日時:2020年11月22日 11時