陽光の奏鳴曲 -第7番- (ページ38)

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「……やだ～！！！
嘘！すんごくいい男じゃなーい！！」

「ほんと！よくこんな男捕まえたわね！
やっぱり可愛い子は選ぶ男も違うわね～」

『え、えへへ。なんか照れるね』

「……なんでお前が照れんだよ」

『いや、だって嬉しくない？恋人が褒められるの！』

　ニヤニヤしながら俺らを茶化してくる
2人にソワソワしながら俺のカーディガンの
裾をキュッと掴んでくる彼女は2人よりニヤけていて。

思わず笑みを零せば、2人がハッと口を押さえた。

「やだ～笑った顔もカッコイイわね～！！」

「やーね、見せつけちゃって！
そうだ、彼氏くんの名前はなんて言うの？」

「……景吾です。跡部景吾」

「景吾くんって言うのね～！
見た目通りカッコイイ名前だわ。お似合いね」

「跡部……あれ、Aちゃんそういえば
彼、社長って話してなかったかしら」

『え、うん。そういえば言いましたね』

「……まさか、あの跡部……じゃないわよね？
三大、財閥の」

「いえ、その跡部で合ってますよ。
俺は跡部財閥の社長兼代表取締役です」

「……え」

「嘘でしょ。信じられないんだけど」

『……アンタって本当に凄い男なんだね』

「はぁ？何を今更言ってんだお前は。
バカも休み休みに言えっての」

『すんません。これからは跡部様って呼びます』

「それは絶対にやめろ」

　2人が固まるところを見て、
彼女はとんでもない奴と付き合っているのだと痛感した如く
ポツリと漏らしたその言葉に苦笑しながらツッコんでやれば、
そのやり取りに緊張が解れた様子の2人がまた口を開き始める。

「はー。話聞いてるだけでもとんでもない
男と付き合ってると思ってたけど。
益々驚きが隠せないわよ私達は」

「ほんと。私達の心臓止める気なの？ Aちゃんは」

『え、物騒なこと言わないでくださいよ！
そんなつもりないですって！』

「すみません。
減った分の生気はこいつに補填させますんで」

『え、何を勝手に！
彼女がヘロヘロになってもいいって言うの！？』

「少しくらいいいじゃねーの、別に。
お前には毎日俺が性気やってんだろうが」

『！？！？絶対、字が違うんだけど！？』

「やだぁ、毎日愛されちゃってるのね」

「イケメンは言うこともイケメンねぇ。
アンタも見習いなさいよ！オウジ君！！」