月光の前奏曲 -第15番- (ページ33)

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⑦side:You ページ33

「向日めちゃくちゃ震えてるけど、だいじょぶ？」

「どんだけ跡部怖ぇんだよ」

「まだ死にたくねぇもんよ」

『え？退部の話どこいったの？
やっぱ殺されるの？テストの点数悪いだけで！？』

「って言ったはいいけど、どうする？
次のテストまで勉強会でもしまくる？」

『どーせアンタ達テニスしたいって騒ぎ始めて
ストリートテニスしに行くのがオチでしょ。
アンタ達は本当に追い込まないとやらなさそうだからね』

「さすがマネージャー！
俺らのことよく分かってんね！」

「おい岳人、多分これ貶されてること分かってんのか？」

『……あぁでも追い込む、
っていうよりアンタたちの場合ご褒美があればどう？』

「ご褒美？」

『うん、例えばテストが1番いい点数の人に
1番悪かった人が奢る、とか！』

「なるほどいいんじゃねーの？
アメとムチ作戦。跡部ならやりそうだぜ」

「跡部作戦って名付けよう」

『1回あの男のことを忘れなさいよアンタ達！！
これなら、やる気出るでしょ少しは？』

「でもでもマネちゃんが1番得じゃん～！
本当は頭いいんだC～」

「確かに！騙されるところだったぜ！」

『いやいや、私は忍足と滝にでも
協力してもらってそっちと競うよ。
当たり前でしょ』

「……今、明確な線引きされたな。激ダサだな俺ら」

「自分で騙されるなんだって
言っといてなんだけどまじで悲しくなった」

『あー、でも。
プレッシャーこれ以上かかったら私がしんどいな』

「じゃあじゃあ！わかった！
オレら3人の合計点数対Aにしようぜ！」

『それやったらどう足掻いても
アンタ達34点とれば勝ちじゃんもう』

「今回の結果踏まえると34すら危ういけどな」

『そんな低い目標じゃ意味ないでしょ。
でもチーム戦案はいいかも。
この中で1番いつも点取れるのって誰？』

「ジローじゃねぇか？
数学と物理化学は100点とったことあるよな？
まともに受けてねぇからいつも底辺だけど」

「いや、ほかの教科合わせたら団子だな正直。
平均的に取れるのは俺と岳人だな」

『わかった、じゃあこうしよう』