月光の前奏曲 -第15番- (ページ30)

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④side:You ページ30

『たまたまとか言ってるけど
ガッツリ付けてきてたのバレてるからね』

「呼び出し食らってんの見つけたらそりゃ見に行くでしょ」

「往生際良すぎか。もうちょい嘘つけよ」

『いや、嘘ついてもバレてるんだってば』

「そういうこと。だからいいんだよ」

『アンタはもう少し悪びれなさいよがっくん』

「で、誰に告られたの～？」

『さすがにプライバシーあるし言えないでしょ』

「三島だろ？」

『……』

「三島だな」

『……がっくん』

「！？
なんで俺睨むんだよ、なんも言ってねぇよ！」

「マネちゃん、三島と仲いいもんね～」

「まぁ、仲良いっつーか……
三島が分かりやすすぎっつーか……」

『宍戸にすらバレてんだもんなぁ……
そりゃ隠しきれん、許せ三島君』

「俺にすらってどういう意味だよ」

「で！で！なんて言われたの！？」

『だから！言わないってば！！
アンタ達だって告白した話をこんな風に言われたら嫌でしょうに』

「俺がテストの点数に勝ったら付き合って言われてました」

『え？ねぇ、私が今言ったこと聞いてた？
それとも忘れちゃったの？つい5秒前よ？』

「告白した段階でこうなることは予想しとくべきだぜ！
俺様に当たるなんざ見当違いもいいとこだぜ！」

『物真似下手すぎかよがっくん。
さすがの跡部だってそんな事言わないっての』

「普通そこは部活の試合で勝ったら、とかじゃねぇんだ」

『頭もいいからね』

「三島って何部だっけ～？」

『バスケ部』

「しかもエースだよな」

「あんだけ顔よくて、頭もよくて
運動神経もいいとか完全に優良物件じゃねーか」

『えー、そんなことで優良物件になるなら
跡部が最高級億ションになっちゃうじゃん』

「なっちゃダメなのかよ。
あながち間違いでもねぇだろ、あんだけ騒がれてんだから」

『今跡部の話なんかどうでもいいわ！』

「お前が跡部引き合いに出してきたんだろ！
何イラッときてんだ」