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No.54 ページ14

お父さんとの約束の日。


みんなが言ってた通り、


天気は大荒れ、


台風の影響で電車は止まってる。



ライブ行きたかったな。


でも、お父さんとの約束だから


私は行かなきゃいけない。


きっと今日の人も今までと同じ。


ほら、ね。



「3時間ほどでしたが、楽しかったです。

あの、僕と結婚を前提に

お付き合いしていただけないでしょうか?」



『.....なぜですか?』



「.....え?」

こんな返事が帰ってくるとは

思っていなかったのだろう。

『なぜですか?と聞いたんです。

貴方と会話をしていたのは3時間ですよね。

その3時間で貴方は私の何を知りましたか?』


「あ.....。」


『ほら、答えられませんよね。

それは貴方がずっと喋っていたから。』


「っでも、貴方が聞き上手で優しい

ということがわかりました」


『聞き上手、優しい、ですか。

それだけですか?

ちなみに私は何もあなたのことを知りません。』


「.....え?さっき.....」


『貴方は勝手に喋っていましたけど、

私は興味ありませんでしたから。

適当に相槌を打っていただけです。』


「.....。」

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作品ジャンル:恋愛
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作者名:れたす | 作成日時:2016年12月25日 10時

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