男性恐怖症の治し方

22　北斗side ページ26

　


北斗 side





松「俺も去年の今頃はここでボーッとしてたしね」
　
　
　
　


　
「どうしてですか？」
　
　
　


　
　
松「うーん。人が苦手だし、特に女性が苦手だったからかな」
　
　

　
　
松「あのうるさいのが苦手なのかもね。高校の時は男子校だったから」
　
　
　



高校は男子校だった。特に理由もないけど家から近いのがその高校はだったから。大学は音楽を学びたかったからこの学校に進学したんだ
　
　


　
だけど回りにも慣れるのも苦労したし、何より女性がいることに慣れるのが時間かかった
　
　
　

　
どうして、女性が苦手か考えたけど思い付かなくてなんとなくでわかった結果だ
　
　
　



　
そういうと女の子も
　


　
　
「私は…小学校の時にいじめられていて、男の人が怖くて中学と高校は女子校に逃げたんです。でも大学はそう簡単にはいかなくて」
　
　
　




　

　
苦手な理由は俺と少し似ていると思った。だけど小学校で男性が苦手になって女子校に逃げたって６年間も男性とコミュニケーションもとれなかったって相当だな
　

　


　
どんないじめをされたか知らないけど良く言うよね、小学校の男子は好きな人にいじわるをしたり変なことを言うって。そうだと思うんだけど昔のことを思い出してもネガティブになるから
　
　
　
　
　


　
松「それは辛かったね。だけどもう大丈夫だよ、君は心も体も大人になってるから少しずつこの環境に慣れてくるよ」
　
　
　
　


　
今は今を楽しむしかない。だってもう大学生で自由なんだし、君はとても素敵だよ
　
　
　
　

　
　
　
松「まぁまた何かあったら話しかけてよ。俺も音楽表現だし、松村北斗って言うから好きに呼んで」
　
　
　


　
　
そういうと女の子は

　
　
　


　
「松村先輩…私は阿部Aっていいます。」
　
　
　

　
消えそうな声で名前を教えてくれた。これも少しの１歩なのかな
　
　



　
松「Aちゃんね覚えておくよ」
　
　
　
　
　


　
時計を見るともう２時限目が終わる時間。静かに席を立ってまたねといって図書室を出る。

　
　


　
　
久しぶりに感じる心地よい時間だったなと感じる。
　
　
　
　



　
　
樹「北斗おはよう〜」
　
　


　
　
松「樹おはよう」
　
　
　

　
今日も１日にがんばるか

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