夢の中のエイン２ (ページ49)

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97.見たくなかったものページ49

※Mingyu side.

もうすぐ日本でミニアルバムを出すから、

それに向けて身体の最終的な仕上げをしようと思ってたんだ。

スニョンイヒョンがランニングに行く姿を見つけて、俺も一緒させてもらおうと思ったら何故か隠れてるヒョン。

何があるんだろうと近付いてハッとした。

あそこにいるのはAだ。
それにあれは…NEIGEのリョウタだ。
こっちに来てたのか。

Aは此方に背中を向けていて表情は見えないけど、リョウタの顔は初めの印象と違ってとても優しかった。

そのリョウタがAの頭を撫でて帰って行く。

Aも少しの間リョウタを目で追ってから帰って行った。

いつの間に？

2人はそういう関係なの？

いやでも、日本で話した時はリョウタはAを想ってこそいても付き合ってはいなかった。

こっちに来てから？

まさか、スンチョリヒョンが言ってた“会えない時間が愛を育てる“ってやつ？

こっちにAが来てから、良い雰囲気で居られてると思ってた。

会える度に想いが募って、彼女の反応から少しずつ距離を縮めていけてると思ってた。

俺1人、舞い上がってた…？

HS『ヤー…？ミンギュヤ？』

スニョンイヒョンがオドオドした感じで話しかけてくる。

そうだった。ランニングに来たんだった。

…そうだ。
まだ付き合ってるって決まった訳じゃない。

Aから何も聞いてない。

すぐに聞く勇気はちょっと出ないけど、

確定するまでは俺にだってまだチャンスはある筈だから。

俺はAを諦める気なんてさらさら無い。

俺の片想い歴舐めてもらっちゃ困る。

振り向かせるんだ。

とりあえず今は、このモヤモヤする気持ちを走って掻き消したい。

スニョンイヒョンの制止を半ば無視して、

ペースも考えずただ思い切り走り出した。