52.引き継ぎのあとは ページ4
引っ越しから数日後、私はソウル店に出社した。
SA「Aちゃんが来てくれて、本当に嬉しい!」
LJ「困った事が出来たら、溜め込まずに皆に頼って」
「はい、頑張ります!」
スアオンニとオンニの旦那さんでソウル店の代表のイジュンさんは満面の笑みで迎えてくれる。
他のスタッフさんも顔馴染みばかりなので、新しい環境とはいえ少し安心だ。
引き継ぎを終えると、皆さんが歓迎パーティーをしてくれた。
HY「んでぇ?何でセブチのミンギュがAちゃんの世話をそこまでするのー?」
LJ「誰だ?ハユニに酒飲ませたの。ハユナ、プライベートは、」
SA「え!私も知りたいのに!」
LJ「スアヤ…」
イジュンさんは苦労人。
私の中で新しい情報が追加された。
酔っているハユンオンニとシラフなのにすごくテンションが上がったスアオンニの勢いにイジュンさんはタジタジだった。
「知り合い…友だち?だからじゃないですかね?」
苦笑いを浮かべて話すけれど、納得出来ない感じのオンニたち。
聞けば、ミンギュくんは私の部屋探しの為にマネージャーさんを通してイジュンさんにコンタクトを取ると足繁く店に通っていたらしい。
HY「本当にただの友だちぃ?」
「そ、そうですよ!」
HY「ぜぇったい違うと思うんだけどなぁ?」
「いや、友だちと言っても連絡先も最近まで知りませんでしたからね?」
何故か必死に彼との出会いを話す、私。
何か、デジャブだな…
HY「ふ〜ん?じゃあ、片思いかー」
「か、片思い!?」
HY「いいねぇ、春だねぇ」
「え、ちょっ、オンニ!寝ないで…!」
テーブルに突っ伏したまま、ハユンオンニは寝てしまった。
片思いって何でバレた…?
そんな素振り見せただろうか?
そして、関係を聞かれて普通はこんなに焦ってしまうもんなんだろうか?
私たちは決してバレたら困るような関係ではないし、彼はいい人だから私が困ると思って助けてくれただけだろうし!
…若干、思った事に凹んだ。
いや、間違いではないんだけどさ…
私たちのこのやり取りをいつの間にか、スアオンニとイジュンさんは微笑ましく聞いていた。
LJ「まぁ、友人関係に口を出すつもりはないけど、困った時は本当にスアや俺…オッパに相談するように!」
「えっ」
SA「この人“オッパ”って呼んでほしくて仕方なかったのw」
LJ「ちょ、バラさないでよ!」
「わかりました、オッパ!」
皆で笑い合う。
私の韓国のスタートは幸先が良さそうだ。
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作者名:chuka | 作成日時:2022年6月14日 17時