65.余韻 ページ17
※You side.
ミンギュくんと別れて、家に戻る。
買ったばかりのソファーに力なく倒れ込んだ。
「はぁ…」
色々あり過ぎて頭がついて行かない。
ミンギュくんと再会してから、そんな事ばかりだ。
韓国に住む事になって、自分なりにこの国について調べたりもした。
韓国人男性がナンパをするのは恋愛観がアグレッシブだからだとか、
恋人をチャギと呼ぶ事もあの時は混乱していたけど、ちゃんと知ってる。
それに冗談で友だちに言ったりするのも、日本でだってあるけどより頻度が高い事だって知ってる。
ミンギュくんが私に対処法として教えてくれたのも…わかってる。
でも、あんなに真っ直ぐで逸らす事ができない瞳で言われたら…
「誰だってミンギュくんを好きになるよ…」
夢の中の彼に恋をしていた。
現実の彼が夢を覚えていないなら、友だちとして、1人のファンとして応援するだけでいいって。
なのに、彼の行動は覚えている事がすごい、たった一度会った友人にする行動とは思えなくて…
「胸が苦しいな…」
ずっと繋がれていた左手を見る。
少しゴツゴツして、私の手が隠れるくらい包み込んだ大きな手。
自分の手汗は気になったけど、離される様子もないし私からは離したくもなかった。
こちらに来てからも忙しさから電話すら出来なかった。
沢山、写真を送ってくれては返して、メッセージだけのやり取り。
これは私がこっちに来たから親交を深めようとしてくれてるんだよね?
暫くしたら、毎日している連絡も落ち着くのかな?
そう思うと、勝手に寂しくなってた。
でも今日、彼と会って接して確信した事がある。
夢の中だけじゃない、
私は現実の彼にもやっぱり恋をしたんだと。
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作者名:chuka | 作成日時:2022年6月14日 17時