半間くんに拾われた 【 半間修二 】

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――――――バキッ、ドコッ






明らかに普通じゃない音がしている

人が悶えている声も聞こえた。




四つ角の曲がり先を見ると、殴り合いをしている男性がいた。
もう５〜６人は下に倒れていて、1対1で殴りあっている状態。








(あ、最後の人が倒れた)









「はぁ、だりぃ・・・」





ポイントカラーのモヒカンで、身長がすっごく高い男性が呟く。




あの人が一人で倒しちゃったのかな、




好奇心を抱きつつも、絡まれたくないので背を向けて反対方向に歩こうとした。







が、









「なーに、見てんの。オネーチャン♡」






声をかけられてしまった






『いや、何も見てないというか・・・、痛そうだったなというか・・・』





「ばはっ♡しっかり見てんじゃん」





転がっている人たちを踏みつけながらこちらに来る彼は、なんだか楽しそうだった。






「あれ、高校生なの？オマエ」






『そうだけど、』






「ふーん。名前は？」






『答えたくない』




こんな人に名前なんか教えたくない。
何されるかわからない。



キッと彼の目を睨みつける





「ばはっ♡いいね、その表情。嫌いじゃない。

俺は半間修二、よろしくねオネーチャン♡」









私の頭に手を置いて、ぐちゃぐちゃに掻き乱した彼は " 早く帰れよ " と吐き捨て、歌舞伎町の暗闇に消えていった。









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