【名探偵コナン】続・天使のはしごを登るとき【爆処組】 (ページ11)

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ピンポーン

調理音しか聞こえない部屋に、無機質な音が響く。

「松田くん？いつもインターフォンなんか鳴らさないのに」

疑問を口にしながらドアを開けるとそこには、

「久しぶりだな。と言っても、会うのは数回目だけどな。」

「っ伊達さん！お久しぶりです。今日はどうして…って玄関でする話じゃないですよね、どうぞ上がってください。」

「突然押しかけてすまん。それと、萩原が逝ってから葬式以外一度も来なくてすまん。」

そう始まった伊達さんの話は、簡潔にまとめると〝研二くんと話したい〟だった。

それなら研二くんのお墓に行けばいいと思ったが、萩原が居るのは墓よりAさんの側だと思うから、だそうだ。

「Aさんに迷惑かとも思ったんだが、どうしても話したい事があってな。」

仏壇に、参ってもいいだろうか。そう訊いた伊達さんに、是非と答え、私は邪魔しないように夕飯作りに戻る。

研二くん、あなたが居なくなってもう一年、それでもこうやって話しに来てくれる友達が居るって、すごいことだよ。

それだけあなたが周りに好かれる素敵な人だったってことだよね。

私はそんなあなたと結婚できて幸せだなって今日改めて思うよ。