【名探偵コナン】続・天使のはしごを登るとき【爆処組】 (ページ2)

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柔らかな光が降り注ぐ病院。それはまるで死者が安らかに天に昇っていくようで。

ある一人の女性にとっては絶望の象徴だった。

ウソだウソだウソだウソだウソだウソだウソだウソだウソだウソだウソだ…！

受付で夫の名前を告げると、案内されたのは霊安室。

その中心で眠る、いつもは笑って抱き締めてくれる愛しい人。

「爆発のショックで心停止しており、体は損傷が多くーーー」

聞きたくない聞きたくない聞きたくない聞きたくない聞きたくない…！

"何悩んでるのか知らないけどさ、あれ、天使のはしごが見えてるんだよ、今頑張ってることはうまくいくーって神様が教えてくれてるんだから、なんとかなるよ"

あんなの嘘じゃないか。天使のはしごは不吉な物なんだ。

したくないのに、大好きな人との思い出を否定する。

信じられなくて、爆発に遭ったなんて考えられない綺麗な顔で、今にも笑ってくれそうなのに。

ーーーー手も、顔も冷たい。

体の力が抜けて、座り込む。もうここには居たくないのに。体が動いてくれない。

ーーーー涙が出ない。

「おい！」

乱暴に腕を掴まれて少し我にかえる。

「こっから離れんぞ。ここに居たらダメだ。」

「…まつだくん」

引き摺るように、でも気遣うように、私は松田くんの家に連れていかれた。