【名探偵コナン】ゼロの愛し子 番外編【降谷零】

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ついに運動会当日。の早朝。(人１)を起こさないようにそっと家を出た。

できるだけ早く仕事を終わらせるためだ。

昨日の夜に、頑張れ、絶対行く、と伝え、弁当の仕込みも終えている。

「さあ、(人１)のために頑張るぞ」







「…嘘だろう…」

なかば無理やり頼まれた場所取り。開場と同時刻に来たはずなのに、そこはもう父親であろう人達がレジャーシートを広げていた。

自分も急いで参戦したが、呆然としていた時間のせいか、一列目は埋まってしまっていた。

「ああ、降谷さんに怒られる…」

取り敢えず放置しても支障のない荷物とシートで応援場所を確保し、Aちゃんを迎えに行く。

借りた合鍵で扉を開けると、「風見お兄ちゃん！おはよう！」と笑顔で迎えられた。

見慣れない体操着のゼッケンには、“安室”と書かれていた。降谷さんの字だった。

朝食をとっているAちゃんの、少し崩れたひとつ結びが気になり、痛くないように丁寧にポニーテールに結い直す。

これくらいなら自分にもできる。凝ったものは無理だが。

「えへへ、ありがとう！一人じゃちょっとむずかしかったの」

嬉しそうに跳ねるAちゃんと共に髪もぴょんと揺れる。かわいい。

駐車場に余裕がないため、早めに支度を終わらせ、二人で歩いて学校に向かう。車は急いで来る降谷さんが乗ってくるのだ。

何が楽しみだとか、何が大変だったとか、そんな話をしながら登校し、取った場所でビデオカメラをセットしているうちに、開会式が始まったのだった。

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