【名探偵コナン】ゼロの愛し子【降谷零】

日常１８ ページ19

早いもので、（人１）も６歳になった。誕生日に何が欲しいか訊くと、

「ランドセルがいい！」

…そうか。そういえば（人１）は次の春には小学生になるのか。

「ランドセルは絶対必要な物だから買ってやるが、他に欲しいものはないのか？」

無いの一点張りだったため、ランドセルに鉛筆や下敷きなどの文房具を詰め込んでやった。

それは予想以上に大きくて、背負った（人１）がひっくり返らないかヒヤヒヤした。

買った後も家でこっそり背負っているのを俺は知っている。…そんなにうれしいのか。

来年の誕生日は何を買ってやろうか。クリスマスは？この笑顔を見るために、随分先の事を考えてしまう。

一年生になる前に、と朝の散歩がてら通学路を一緒に歩いた。

「あさからおとうさんとおさんぽだー！」

弾むように歩くのがかわいくて危なっかしくて、繋いだ手をぎゅっと握った。

…横断歩道もあるのか。大丈夫か？教科書は結構重いが、それを持って（人１）はこの距離を歩けるのか？

心配事は尽きないが、心配したって俺にできることは無いのも分かっている。それがどうももどかしいというか…。

保育園でもやっているのか、最近は小学校の準備！と言ってひらがなの練習をしている。

自分の名前をためらいなく「あむろ」と書いたのには泣いた。心の中で。

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