ウワサの佐野くん【東京リベンジャーズ】

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今日はバレンタインデー。



朝からずっと、男子はどことなくそわそわしていたし、女子は本命に渡せたかとか友チョコを渡し合ってキャッキャしてた。




かくいう私もチョコを作った。ボンボンショコラとか、色々と。

仲のいい子二人に友チョコを渡して、その次に仲のいい子多数に大量生産したチョコを渡した。


本命チョコも作って、好きな人のゆうがくんに渡した
期待しながら。

だけど……





「あぁ、チョコ？オレ姉ちゃんのしか食わないんだよね。気持ちもありがたいけど、ごめん。君、タイプじゃない。じゃあ。」





ものの見事にフラれ、教室に戻って友達に慰めてもらった。



何だよその理由！！！

お姉さんのチョコしか食べないって！！

何よそれ！！

シスコン！？シスコンなのか！！？

タイプじゃないって面と向かって言う！？
笑顔で！即答で！！

黒髪ロングの子がタイプって言ってたじゃん！！




友達に愚痴って、その友達もすぐに帰ってしまい、渡されずに手元に残ったチョコと見合っていた



荒れてんなあ、私。


さっきからため息しか出てこない

あんな男さっさと忘れてハムスターに癒やされよう

うんそれがいい



早く帰ろ




ていうか、それよりもこのチョコ……どうしよ




「？？…え、なんの音？」


下駄箱に向かうにつれ、ガン…ガン…と鈍い音が聞こえてくる







「何、やってるの……？」


下駄箱に、頭を打ち付けている、変人がいた






「え？」



変人が振り返った。ギョッとして顔をしかめてしまった








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「……何してんの、佐野くん」





………………血。頭から、血、流れてるケド








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