60.オレンジの花 ページ11
✧
「寝るの早くね?」
『ね。嵐の後の静けさってこういうことを言うんだね』
オールするぞ!と騒ぎ散らかしていたラウはクッションを抱いて、ちっちゃくなって寝ているし、
若い子には負けない!と奮い立っていたナツミもまたテーブルに突っ伏すように寝始めた。
「せっかく持ってきたのに」
『なにを?』
そう聞けば、高そうなブランド物のリュックをゴソゴソと漁る蓮
出てきたのは、花火のセットだった。
『もう花火?』
「もうって7月じゃん。俺ら今日でドラマの撮影終わったけどさ。これからもっと忙しくなるし、やる暇ないんだわ」
あー最近コンサートの練習とかなんとか言ってるもんね。やっぱり一般人とは違うなぁ、
『……そっか、……じゃあ二人でやっちゃう?』
…
……
マンションの目と鼻の先にある公園までやって来て、2人並んでしゃがむ。
「じゃあどっちが早く落ちるか勝負しよ」
『絶対負けないと思うけど!なんか掛ける?』
吹き出し花火とか華やかめのやつは、
勝手にやったらきっとラウが拗ねちゃうと思って
線香花火だけしようってことになった。
「それはー、勝負してから決める」
『なにそれ!ずるくない?蓮が負けたら罰ゲームなし!とか言う気でしょ?』
「そんなこと言いませーん、笑」
どっから出したのか、
ライターの火をろうそくにつけた蓮。
1発でカシャリと火を立てるその姿でさえかっこいいと思ってしまったらもう末期なのかもしれない。
「せーの、」
蓮の掛け声で、二人同時に火をつける。
少し経つと、ぱちぱちと音を立てながらオレンジ色の花を咲かせた。
✧
3134人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「SnowMan」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
芹那(プロフ) - mさん» mさま、有難いお言葉...ニヤついてしまいました・゚゚(>_<)゚゚・目黒くんのこと上手く書けていたのでしょうか( ºΔº ;)いつもヒヤヒヤしながら打ち込んでいたので嬉しすぎます、、Twitterまで、、ありがとうございます!コメントに癒されました。。頑張れます。。 (2020年9月23日 20時) (レス) id: 35aa7b3638 (このIDを非表示/違反報告)
m(プロフ) - 全然目黒担じゃないけど、芹那さんのかくお話の目黒蓮が想像の目黒蓮すぎて好きです。お話いつも楽しく読ませていただきました!完結になってしまったの寂しいのでTwitterをフォローしてしまったぐらいに好きです。笑 (2020年9月22日 23時) (レス) id: 3ffce78c9b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:芹那 | 作成日時:2020年9月6日 21時