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嫌いになんかなれない なんて言ってしまったけど、彼からしたら好きと思われていること自体が鬱陶しいのかもしれない。
「ごめん…迷惑だよね。分かってる」
「別にそんなんじゃ「もう、言わないから」
「好きとか…言わないから」
どれだけ努力しても好きになってもらえることはないんだと分かったから。
「だから、最後に1つだけわがまま言ってもいい？」
彼は首を傾げた。
「一回でいいから、抱いてほしい…」
こんなこと言ってしまっていいのだろうか。もちろんそんな葛藤もあった。
それに、こんなことを言う日が来るなんて思わなかった。
「何言ってんの…」
小さく呟いた彼は顔を歪めた。
「だって、さっき言ってたじゃない。好きじゃない子ともそういうことするって…」
「いや…言ったけど。けど、」
すぐに頷いてくれると思ったのに。私じゃそんなことも許してもらえないの？
「私…初めては好きな人とがいいの…」
自ら初めてということをカミングアウトして一気に恥ずかしくなった。
「初めてって…」
彼は首を横に振った。
「ダメだよ…Aちゃん」
「どうして？」
どうしてそんなに悲しそうな顔をするの。
「分かんないの？もっと自分を大事にしてよ」
なにそれ…。こんな状況でも私に優しい言葉をかけるの？
「でも私は…平野くんが好きだから…」
また好きって言ってしまった。
きっと面倒な女って思われてるよね。
「平野くんが嫌だと思うなら、もう関わらないから…だから、お願い…」
「はぁ…」
溜め息が聞こえてきた。呆れられたんだ。
そう思ったのに、
「えっ…」
鼻いっぱいに広がる彼の甘い香り。背中に感じる彼の腕の温もり。
抱きしめられてる…？
そう気づいたとき、
「馬鹿だな…Aちゃんは」
耳元にそんな言葉が聞こえてきた。
「うん…知ってる…」
自分でもどうしようもないほどに馬鹿だと思う。でも、恋をするってこういうことなんだって気づいたの。
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來(プロフ) - やんやんさん» とっても好きな作品と言ってもらえてとても嬉しいです(^^)切ないですよね…。これからも切ないシーンが出てくると思いますがお付き合いお願いします(>_<) (2020年10月6日 23時) (
レス) id: 77d7f96759 (このIDを非表示/違反報告)
來(プロフ) - munさん» 二人とも好きな人が原因で辛くなってるんですよね…。自分でも書きながら切な！！って思ってました… (2020年10月6日 23時) (レス) id: 77d7f96759 (このIDを非表示/違反報告)
來(プロフ) - 初子さん» はじめまして。ドキドキをお届けできているようでよかったです！ありがとうございます(TT) (2020年10月6日 23時) (レス) id: 77d7f96759 (このIDを非表示/違反報告)
やんやん(プロフ) - いつも涙ポロポロ出しながらぎゅーんと切なくなりながら見ています（ ; ; ）とっても好きな作品です。 (2020年10月6日 21時) (レス) id: 97979cb1f9 (このIDを非表示/違反報告)
mun(プロフ) - 44ページの最後、お互い苦しいでしょうね・・・平野君にとっても嫌だし、それを聞いてしまった夢主も嫌だろうし・・・なんだかとても切ないです。 (2020年10月5日 17時) (レス) id: 0e3b0babab (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：來
| 作成日時：2020年9月16日 22時
