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どうして私と紫耀はこんな関係になってしまったんだろう。
ただ純粋に紫耀に恋をしていただけなのに。
そもそも私と紫耀の関係って一体なんなのだろうか。
こんなことを毎日のように考えている。
でも結局行き着く答えは、セ .フレ。
これが一番私たちの関係に相応しい名前なんだと思う。
本当は恋人になりたかったけど。いや、今だってそうなりたいと思っている。
目が覚めたら私を好きになってくれているんじゃないか、とかありえないことばかり考えてしまう。
そんなこと、あるわけないのに。
私はもうあの時きっぱり振られているのに。
期待なんてしたくないのに。
＿＿＿＿＿＿＿
「平野くんが、好き…です…」
一目惚れだった。
入学してすぐに同じ学科の紫耀に恋をしてしまった。
小中高とずっと女子校で恋愛なんかとは無縁だった私にとって紫耀は初恋の人だった。
初めてする恋というものにどう対処していいのか分からず、せっかく同じサークルにも入ったというのにその時はなにもできなかった。
そんなある日のことだった。
講義が終わり大学を出ようとした瞬間、ザーザーと大きな音とともに雨が降りだしたのだった。
傘を持っていなかった私は一番近くのコンビニまで走って行こう。そしてビニール傘を買おうと思った。
そして足を踏み出そうとしたとき、
「ねぇ」
手首を誰かに掴まれた。
咄嗟に振り返れば、そこにいたのは
「平野くん…」
自分の片想い相手だった。
何事かと思いながら紫耀の顔をジーっと見てしまったんだ。
「ふ。見すぎ」
「あ、ごめんなさい…」
「いいんだけどさ、君傘ないの？」
「えっ？」
そんなことを気にしてくれていたの？という少しの喜びと、私の名前が案の定覚えられていないことへの少しの寂しさが織り混ざっていた。
「あ、ないです…。コンビニで買おうかなって」
緊張してスムーズに話せなかった。
「なら、駅まで一緒に行こう」
「は、い？」
聞き間違えかと思った。
「こんな雨じゃ、ちょっと走っただけでもAちゃんすごい濡れちゃうよ？」
もう何がなんだか分からなくなっていった。
「私の名前…知ってたんですね」
「だって同じ学科じゃん俺ら。サークルも同じだしさ」
そう言ってにっこりと微笑んだ紫耀。
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來(プロフ) - やんやんさん» とっても好きな作品と言ってもらえてとても嬉しいです(^^)切ないですよね…。これからも切ないシーンが出てくると思いますがお付き合いお願いします(>_<) (2020年10月6日 23時) (
レス) id: 77d7f96759 (このIDを非表示/違反報告)
來(プロフ) - munさん» 二人とも好きな人が原因で辛くなってるんですよね…。自分でも書きながら切な！！って思ってました… (2020年10月6日 23時) (レス) id: 77d7f96759 (このIDを非表示/違反報告)
來(プロフ) - 初子さん» はじめまして。ドキドキをお届けできているようでよかったです！ありがとうございます(TT) (2020年10月6日 23時) (レス) id: 77d7f96759 (このIDを非表示/違反報告)
やんやん(プロフ) - いつも涙ポロポロ出しながらぎゅーんと切なくなりながら見ています（ ; ; ）とっても好きな作品です。 (2020年10月6日 21時) (レス) id: 97979cb1f9 (このIDを非表示/違反報告)
mun(プロフ) - 44ページの最後、お互い苦しいでしょうね・・・平野君にとっても嫌だし、それを聞いてしまった夢主も嫌だろうし・・・なんだかとても切ないです。 (2020年10月5日 17時) (レス) id: 0e3b0babab (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：來
| 作成日時：2020年9月16日 22時
