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Abe side.
アイドル活動をしながら高校生活を両立するのは、想像はしていたけど結構しんどかった
高校生活の途中からは、事務所内のグループにも所属するようになって
昼間は学校、放課後は事務所で練習なんてザラにあった
そりゃ、同年代の奴らも上手いことやってるんだから弱音なんて吐けなかったけど、どこかこの流動的な日々が続くことに嫌気がさしていたのもある
だから学校ではあんまり友達なんていなかった
何となく一緒に居てくれるような子たちとの関係性の構築
空虚なものだと思いながら、建前上、上手な笑顔を貼り付けることだけは上手くなっていった
そんな忙しない日々の中、俺は唐突に恋をした
いや、恋なのかはよく分かんないけど
たぶんその時持っていた感情だったり、思考だったりを冷静に考えれば、恐らくは恋って分類に割り振られるんだと思う
ぶっちゃけるなら、一目惚れだった
絶対に一目惚れとか信じないタイプなんだけど、俯瞰してみたらその言葉が一番しっくりした
高校3年生の9月中旬
俺達の高校生活最後の文化祭当日の話
そうは言っても受験生の俺らはクラスの出し物とかはなく、あったとしても部活での出し物くらい
ましてや、俺は放課後の時間をほとんどアイドル業に費やしていたから、当日にその内容を初めて知るようなもの
自称進学校を謳っているこの学校では、文化祭当日は空き教室に籠もって受験勉強をしている同級生も少なくない
特に一緒に回りたい友達も、行きたい場所もなく、俺も他の子たちと同様に空き教室でテキストを開いていた
この頃になれば、俺は一度芸能活動を休業して、本格的に受験勉強に勤しんでいた
自分で決めた未来なんだから、絶対に俺が諦めるわけにはいけない
その重圧はかなりのものだった
机に向かっていたらそんな無意味な考えが押し寄せて、一度机から顔を上げた
気付けばもう夕方という時間まで差し迫っていた
文化祭もそろそろ終わりの時間かなって、俺は何となく空き教室から抜け出した
人も疎らな廊下を一人歩いていると、窓に貼られた一枚のポスターに目が止まった
「プラネタリウム…？こんなのあったんだ」
どうやら部活動での出し物らしく、濃紺の背景のシンプルなポスターの下の方に開演時間が書かれていた
最後の部にはぎりぎり間に合いそうで、まあ折角の文化祭にただ勉強してました、じゃ面白くないなと思って
プラネタリウムが上映されるっていう教室へ足を向けた
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なむる。(プロフ) - You∞さん» コメントありがとうございます！まさかそんな運命的なことが…この小説を通して私も素敵なお話に巡り会えて嬉しいです(・∀・) (2021年1月16日 19時) (
レス) id: 74f22f9e0f (このIDを非表示/違反報告)
You∞(プロフ) - はじめまして。自分の身近に起きたことに似ていて、びっくりしました…ただ私の場合は、私も彼も独身で、答え合わせは同窓会でしたが(笑)。このお話を読んで、あの頃の私は本当に彼が好きだったと、改めて気づきました。ありがとうございました。 (2021年1月16日 10時) (レス) id: ef0b5894b5 (このIDを非表示/違反報告)
なむる。(プロフ) - コメントありがとうございます！大人になっからこそ分かる感情だったり、幼いからこそ答えを出せなかった恋心ってのをテーマにしてみました^_^頑張ります！ (2020年9月16日 7時) (レス) id: 74f22f9e0f (このIDを非表示/違反報告)
雪の王子様 - 今回のは少し切なめ？なんですね。亮平くん、本当はまだ好きだったってことでしょう？まあ初恋は叶わないって言いますからね。とにかく面白かったです。素敵なお話ありがとうございました。これからも頑張ってください。 (2020年9月16日 2時) (レス) id: a501c8742d (このIDを非表示/違反報告)
なむる。(プロフ) - 詩乃さん» コメントありがとうございます！ただただ嬉しいの一言です:-) ちょっとしたワンシーンにもこんな素敵な言葉が頂けて…楽しんでいただけて嬉しいです！ありがとうございます (2020年8月19日 5時) (レス) id: 74f22f9e0f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なむる。 | 作成日時：2020年8月6日 12時
