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不慣れな文字に思わず ページ18
結局何も話せずに終わってしまった
やっぱり無理だよね
一緒に旅行なんて
二人の休みを合わせることも無理だろうし
この際一人でどっか行ったほうがいいのかも
それから忙しい日は続き
電話をかけることも
かかってくることもないまま
だけど、ある日
また紙切れをデスクの上で見つけたんだ
「あっ…」
「ん？どうしたんですか？」
「ううん、なんでもないよ」
誰にも気がつかれないように
その紙切れをポーカーフェイスで開いてみる
『きょうは、おひるに カツどんを たべて うまかったから こんど いっしょに いく？』
「何これ…かわいい」
丸くて不慣れな文字だけど
まるで子供の頃の手紙の交換みたいで
なんかすごく嬉しくて
すぐに電話してありがとうって言いたかったけど
練習室めがけて走った
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作者名：yunomi | 作成日時：2017年5月17日 21時
