第4話 心操SIDE ページ31
大勢の前は、苦手だった。
個性の話も、好きではない。
そして、ヒーロー科の話は、羨ましく、そして妬ましくてたまらなかった。
「あんたら、昨日ヒーロー科の女の子に説教されたんだって？」
そう口にするクラスメイトの言葉にビクつく、圧力、水沢、源の三人組。
俺からしたら恵まれた個性のこいつ等は個性を持て余した輩だと認識し、正直なところ嫌いという分類で納めていた。
そんな三人がヒーロー科に説教される。
俺からしたら笑える話。 しかも至極くだらない。
しかし今回は何故か、俺はその内容を聞き入っていた。
「あんたらB組の子にちょっかい出してたから言われたんでしょ。 ま、叱ったほうはお節介だよね。 とんだヒーロー気取り」
「たしかに。 …でも叱ってきたのはA組の子なんだよね？ えっと、たしか名前は…」
「輪生Aさんだ、言葉には気を付けろよお前らあああ」
そうけたたましい悲鳴にも似た叫びをあげる圧力。
クラス全体、ギョッと圧力に視線を集めた。
すると水沢、源も興奮気味に口を開く。
「男三人に対し勇気ある行動…ずば抜けた観察眼……そしてヒーロー向きの個性!! 茶髪ポニーテイルのアシメ!! 元気いっぱい感がイイ!!!」
「心を奪われた…凛々しい……ぜひお近づきに…」
「てめえら!!ヒーロー科のことは言っても、輪生さんの悪口だけは許さねえ!!!」
……何がどうなっているんだ。
ため息交じりに席から離れる。
飯時くらい静かにしてくれ。
……今日は教室でもうるさそうだから外で食べよう。
コンビニで買った惣菜パンや菓子パンの入った袋を片手に、俺は教室を後にした。
教室の外でも、あの三人の声は木霊するように響いていた。
―――
――――――
茶髪ポニーテイル、それでもってアシメ。
元気のある感じの、ヒーロー科女子。
「ゎっふぇい」
――コイツか？
ギギギッ、という機械のような効果音を付けそうな感じでこちらに顔を向ける少女。
ぱっちりとした綺麗なシルバーグレーの瞳。
ほんのりと桜色の頬。
赤みを帯びた、唇。
ぶわ、と耳にまで熱が感じるのが分かった。
それを、悟られまいと話を振る。
初対面だというのに、こんなに話しかけて変に思われないだろうか。
名前まで出して、気持ち悪がられないだろうか。
しかし反対に、君は笑顔を向けてくる。
―――まさか、少女漫画でありがちな事、自分が体験するなんて。
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奏 - えぇ…なくなってる………;つД｀)続編が欲しいです………(ノД`)・゜・。 (8月8日 17時) (
レス) @page38 id: 197e9c1dfa (このIDを非表示/違反報告)
ルミナス - 続編はどこへ、、続きが気になる。。神様教えて (2023年1月21日 19時) (レス) @page38 id: d82d2213ef (このIDを非表示/違反報告)
たろ。(プロフ) - ページが見つかりませんでした！？！？続き気になる…！ (2022年8月9日 10時) (レス) @page38 id: ba071d904f (このIDを非表示/違反報告)
neruB(プロフ) - 続編なくなっちゃったんですか？ (2022年5月4日 6時) (レス) id: ac49fababa (このIDを非表示/違反報告)
こうめ(プロフ) - 紫苑の花………花言葉は、追憶でしたっけ？（書きたかっただけ (2021年4月19日 23時) (レス) id: cfffb34543 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：彼岸花 | 作成日時：2017年10月9日 1時
