放浪少女、海賊狩りと外科医のお気に入りらしいです。2

声色　- ローside - ページ7

ローside



コラさん。俺、二回もドフラミンゴにやられちまったよ


これじゃあ、あんたの本懐は俺の手で成し遂げられねェな


今、麦わら屋が一人でドフラミンゴと戦っている


麦わら屋の実力は知っているが、勝つという保証は出来ねェ


ドフラミンゴも相当強い。昔からあいつの強さは知っている









コラさんに話しかけるように心の中で呟く


体が動かせるか心配だったが、なんとか動けそうだ


この戦いで負った傷は数えきれないほどある。命があっただけでも奇跡だと言える


とりあえず処置をしないといけねェな


だが、このまま麦わら屋に任せて逃げるのは無責任じゃないかと考え込む


ドフラミンゴに負け、あいつが死んじまうことになるなら、俺も死ぬべきだ









今はまだ声を発する体力もない


しばらく周りの奴らの声を聞いて、タイミングを見計らって｢この場に残る｣と伝えよう


貴方｢トラファルガー…｣


ふと、何処からか聞こえてくる声


優しくて、悲しそうな声。聞いていると落ち着く声だ


もしかして…A屋？


他の奴らの声も聞こえてくるが、鮮明に聞こえてくるのはA屋の声


俺のすぐ傍にいるのだろうか


とにかく、あいつが無事なら大丈夫だ。ひとつの不安が消え去った


だが、ひとつ気掛かりなことがある


それは、何故こいつの声色があんなにも悲しそうな感じだったのだろうということ


今夜にでも聞いてみるか

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