ミリョン ページ27
また3年前の時のように
ピキピキと音が聞こえてきそうなほど
心が冷めて、凍り付いていくのを感じて
溜め息をこぼしながらテウンを見た。
テウンはまだ悲しい目をして私にココアを差し出している。
「いらないって言ってるじゃない。」
テウン「ユリ…」
「名前も呼んでほしくない。」
3年前の初雪の日の夜、私を汚しながら
アユミの名前を呼んだくせに。
私は差し出されたココアを受け取ることなく
テウンの横を通りぬけて撮影に戻った。
その日からテウンは必要以上に話しかけてこなくなった。
ドラマの撮影は中盤に差し掛かっていた。
ヒョンスともソヒとも円満に撮影し
現場はいつもにこやかで穏やかだった。
でも、それに反比例するように
私の心の中は凍てつくのをやめない。
私が演じる役がミリョンで本当に良かった。
たぶん、ドラマの撮影前よりも笑うのが下手になった。
今はとっさの仮面の笑顔ですらできる自信がない。
今日はヒョンスとのキスシーンだ。
撮影前にもヒョンスとは何度も話し合って
どんな感じで演じるか打ち合わせしていたし
落ち着いた状態で撮影は始まろうとしていた。
ミリョンは主人公を誘惑するけど
キスだけして主人公に去られてしまうというシーン。
ホテルの一室でスカートを脱ぎ、Ｙシャツだけになり
壁にヒョンスを追い詰める。
ミリョンであり、素の私でもある冷たい視線で
ヒョンスの胸板から首筋、唇、目元までを舐めるように見る。
そして、初めて本気になったのに
愛し方の分からないミリョンの切ない台詞。
「私のこと、欲しいくせに」
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革ベルト
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heema(プロフ) - ともさん» ともさん、はじめまして^^とっても嬉しいです。ぐだぐだじゃないですか？(泣)すごく頑張れそうです(泣)ありがとうございます。 (2012年10月9日 0時) (
レス) id: 55301c2774 (このIDを非表示/違反報告)
とも(プロフ) - 初めまして、ともと申します。自分を閉じ込めていた私が、優しい鍵となる二人と出逢って、少しずつ心を開いてきましたね。グダグダじゃないですよ、それぞれの心が丁寧に伝わってきて、益々楽しみです。長編も大歓迎！これからも読ませていただきたいです！ (2012年10月8日 18時) (レス) id: d48d7887df (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：heema | 作成日時：2012年9月22日 14時
