2.無個性でよかった【死柄木弔】 (ページ7)

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４７話ページ7

「鳴、今日は先生の所に一緒に行く。」

『わ、わかった......』

ついに対面するのか......

ちょっと気色悪くて苦手なんだよな......

人間味がないって感じ....

黒霧の個性で私たちは移動した。

到着した先にはたくさんのチューブにつながれたのっぺらぼうがいた。

あれが、オール・フォー・ワンだ。

「よくきてくれたね。初めまして。」

『.....どうも』

オール・フォー・ワンの周りだけ纏っている空気が違う。

主人公たちが顔を合わせたわけでもないのに、死を連想したのがよくわかる。

身体が震えてしまう。

「鳴？」

「.....そんなにおびえないでくれ。君を取って食おうなんてしない。」

『......な、んの御用で私を呼んだんで、すか.....』

私の声はたどたどしい。

取って食おうなんてしないといわれたって信用ならない。

そういう人だってことぐらいは知っている。

「ちょっと、こっちに来てくれるかな？」

『......ﾋｨ!!』

「..！！」

私は言われた通りオール・フォー・ワンの方へ近づいていった。

するとオール・フォー・ワンは右手を私の頭の方へ近づけてきた。

気色悪い、と何故かそう感じられた。

ビリッと電気が全身に流れる感覚を感じたと思ったら、オール・フォー・ワンの手ははじかれてしまった。

「ぐっ.....」

「先生？」

オール・フォー・ワンは何故か苦しみ始めた。

弔が声をかけるが、返事を返せるほどの余裕がなかったようだった。

「.....これは想像以上だ」

『がはっ.....』

「鳴！？」

突然何かに叩かれたと思えば、視界がぐるりと揺れ、私は気絶してしまった。