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6話 ページ8
それはようやく虚空家での生活が私の中で日常となっていったときに起こった。
「鳴、貴方、お姉ちゃんになるのよ！」
『えっ・・・・・・・』
「今、私のお腹の中には鳴の妹になる子がいるのよ！」
まさか、私に
いや、可能性はゼロではなかったはずだ。
ただ、その可能性に気が付かないようにしていた。
そのあと、母とどのような会話をしたのか覚えていない。
気が付いたら、私は布団で丸まっていた。
時計は深夜1時を指していて、両親はすでに眠っている。
だけど、私は眠れない。
「おねぇちゃん・・・・・・」
私を呼ぶ声が脳内に鳴り響く。
やめて。
もう、貴方はいないの。
出てこないで。
「お姉ちゃん、××はね、お姉ちゃんのこと、大好きだよ」
一体何を間違えてしまったのだろうか。
私が間違えなかったら、しっかりしていたら・・・・・・・・・
いや、私が存在していなければよかったんだ。
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作者名：雪丸 | 作成日時：2021年9月22日 19時
