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５話 ページ7
通常、個性は4歳の頃に発現する。
そして、虚空鳴───現在5歳
「どうやら個性、ないみたいだね。」
病院を訪れ、私は医者から無個性と診断されたのだった。
一緒に検査に来ていた父はショックそうな顔をしていたが、すぐに気を取り戻し、私のことを慰めた。
そんな父には申し訳ないが、私は内心・・・・・
全力でガッツポーズをしていた。
「パパ、絶対個性あると思ったんだけどな・・・・・」
『・・・なんで？』
「だって、クマが襲ってきてたのに、突然方向転換していなくなるなんて普通じゃないからだよ。」
『・・・・・・・・』
確かにおかしい。
だけど、もう一つの可能性を感じていた。
神様が何かしたんじゃないのか────と。
アレは絶対に私を簡単に殺させたりしない。
そう確信してしまうような雰囲気を纏っていた。
そんなことを考えていたら、突如寒気に襲われた。
何もないといいけどな・・・・・・
この願いが、もうすでに叶わないことを今の私は知らなかった。
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作者名：雪丸 | 作成日時：2021年9月22日 19時
