無個性でよかった【死柄木弔】 (ページ41)

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３９話ページ41

死柄木side

久しぶりに近くで見た鳴は変わっていた。

髪は伸びて、体つきは丸みをおびている。

俺は鳴を縛り付けることにした。

もう逃げられないように。

目が覚めた彼女はとても驚いていた。

目が覚めた鳴の姿を見たら無性に彼女が欲しくなり、キスをした。

すると不思議なことに心が満たされていく。

鳴の抵抗は抵抗の内には入らないけど、少し腹立たしくなり、限界まで彼女を味わった。

口を離すと俺の元で苦しそうに息をする。

それを俺がさせていると思うと楽しい。

もっと楽しもうと彼女を押し倒すと顔を逸らされた。

おびえてるのか・・・・？

なんとなくムカついたから、顔を無理やり俺の方へ向かせる。

そして、俺がずっと聞きたかったことを聞いた。

『・・・・・・なんで、そんなに普通の顔してられるの？』

『だって、弔に色々と言ちゃった上にキスまでされたんだよ？

どんな顔をして会えばいいのかわかんないよ・・・・・・・』

そんなことを言われるとは思っていなかった。

しかも顔は真っ赤に染めている。

まさか・・・・・・

照れてる？

そう思うと面白くなってきた。

とりあえず、何か返事をしようと思って返事をした。

お前を縛れるなら、

俺の傍にいてくれるなら、

なんだっていい。

そう思って会話を続けていたらこう言われた。

『ここまでしてくれるの・・・・・・？』

この言葉を聞いて、鳴は俺の思いを理解していないのだと分かった。

「鳴、本当に何にもわかってないな。」

『え？』

「さっき言っただろ。俺の傍にいてくれればいいって。」

『・・・・・？』

「お前がいると不思議と心が満ちるんだ。ぽっかり空いた心がいっぱいになる。なんでだろうな？」

『それ、結構大事なこと・・・・・・』

「そうかもな。でも・・・・・・」

でも、これだけは言える。

「俺にはお前が必要だ。」

だから、逃がしてやる気はない。