無個性でよかった【死柄木弔】 (ページ5)

今日:14 hit、昨日:0 hit、合計:14,592 hit

３話ページ5

私はとりあえず一週間入院することになった。

岩に頭をぶつけはしたものの軽傷だったため、検査入院みたいなものだった。

入院している間、色々なことがわかった。

父の名は虚空隼人

母の名は虚空美代

二人は美男美女である。

そんな美男美女の間に生まれた私は・・・・・・・・

前世とたいして変わらない顔だった。

どうやら美男美女の血は私の体に反映されなかったようだ。

ちょっと悲しい。

「お食事の時間ですよ～」

『げっ・・・・・・』

ついにきてしまった。

病院食タイム。

病院食はとにかく美味しくない。

あと栄養バランスを重視しているのだろうか、多種多様なものが出てくる。

嫌いな食べ物に当たった時の絶望感よ・・・・・

『・・・・・・！？』

フラグが見事に回収されたようだ。

真っ赤なボディ

中には種を含んだ酸味のある液体

『ぐっ・・・・・・・』

我が宿敵トマトが降臨してしまったようだ。

トマトを目の前にして私の手は止まる。

食べるしかないのか・・・・・

なんとかひそかに処分することは不可能なのか・・・・

脳内でこのような葛藤が繰り広げられていると気づいているのか、いないのか・・・・・・

悪魔が目の前に召喚されてしまったようだ。

「はい、あ～ん」

母がフォークでトマトを突き刺し、私のほうへ突き出してきた。

『い、いや！！』

４歳児らしい？抵抗を全力で試みたが、母は強かった。

「あ～ん？」

母はブラックなスマイルを浮かべ、トマトを私の口へ近づけてきた。

怖すぎる。

何故か殺気？みたいなものが感じられた。

体が震えている・・・・・・・

私、三途の川を拝んで来ようと思います。

──────

いつも小ネタみたいのを結構はさんじゃうんで、なかなか進まないんですよね・・・・・・

ヒロアカキャラが出てくるのはもっと先になると思います。

できる限りテンポよく進めたいと思います。