無個性でよかった【死柄木弔】 (ページ23)

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２１話ページ23

死柄木side

『・・・・・・・確かに、このままじゃお父さんが殺されるかもしれない。』

「なら、『でも！』」

『私は、何もしたくない、の・・・・・・』

「何もしなきゃ何も変わらないぞ。いいのか、それで。」

『何もなしえなくていいの。

もう私は誰にも認知されたくない。

存在しないものとして扱ってくれて、いいの。

だって、私は存在しちゃいけない、から・・・・・・』

鳴は自分を責めた。

確かに鳴のせいだ。

俺が鳴を欲したから、こんなことになった。

あの日、鳴が俺と出会わなかったら、こんなことにはなってないからな。

でも・・・・・・・

「お前が存在しちゃいけないなんて言うな。」

『で、でも・・・・・』

俺は鳴を抱きしめた。

鳴はいつだって暖かい。

このぬくもりを手放したくない。

すっと、触れていたい。

「なら、俺が鳴の存在理由になる。」

『弔・・・・・・』

「俺が、お前の辛い思いは全部俺が聞いてやる。

俺がずっと傍にいてやる。」

お前を苦しめるもの全て、俺が壊してやる。

だから、俺の傍にずっといてくれ。

その思いを込めて、俺は鳴と口を合わせた。

初めてのキスはとても甘く、俺の心を満たしていった。

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思ったより長くなってしまいました。

なんかキリよく分けられず、申し訳ないです。