９話 ページ11
『はぁ、はぁ・・・・・・』
「まぁ、まぁ、ちょっと待ちなって、お嬢ちゃん♡」
私はただただ気持ち悪いおじさんに追いかけられていた。
今日もいつも通り学校へ行って
いつも通り家に帰ろうとしていた。
私の家は学校から遠く、人がほとんど通らないため、
だから、このおじさんに追われていることに気が付き、助けてくれる人はいない。
それにほとんど外にでないため、ここ周辺の道はわからない。
そのためなのか、どんどん怪しい路地道の奥に逃げ込んでいた。
「ふふふ、もう逃げられないね♡」
『や、やめて・・・・・・』
行き止まりに来てしまった私はもはやなすすべがない。
おじさんから伸びてくる手を拒むことはできない。
力が違いすぎる・・・・・・・
諦めかけていたその時、
おじさんが急に止まった。
私に手を伸ばそうとした途中で。
「・・・・・やるなら、よそでやれよ。」
おじさんの後ろに一人の男の子が立っていた。
水色のような色をした髪。
あちこち荒れている肌。
彼は・・・・・・・・
「・・・・・・チッ、うせろ。」
そういった途端、おじさんがボロボロと崩れていき、消えた。
「・・・・・・・なんだ。」
彼は・・・・・・・
死柄木弔だ。
なんでここに？
ってかおじさん殺したのか？
私も殺される・・・・？
「お前もうせろ。」
死柄木の五本指が私の喉に触れた。
「・・・・・・・！？何しやがった！！？」
確かに五本指しっかり私に触れている。
だが、崩壊しない。
何でだ・・・・・？
「おい」
『は、はい』
「お前の個性はなんだ。」
『・・・・・・・無個性、です。』
「はぁ！？無個性なわけないだろ。」
いや、無個性なんだって。
個性効かない理由なんて分からないよ。
ため息がつきたくなったが、現在進行形で喉を締め付けられているので、できない。
死柄木は何か不愉快だったのだろうか、突然舌打ちをし、私の喉をきつく締めあげた。
────────────
死柄木の口調、かなり怪しいです・・・・・
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作者名：雪丸 | 作成日時：2021年9月22日 19時
