【志麻】心配させんな

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Aside

電話はもう切れているはずなのに、柳はなかなかスマホを置こうとしない。


A「柳、どうだった・・・？やっぱりセールス？」

柳「・・・あ、えっと・・・とにかく、警察、呼ばなきゃ・・・」

A「え？なんで警察？」

柳「ドアと窓のカギ閉めて・・・あと、カーテンも・・・それから・・・・・・」


？？？


A「ちょっと、柳・・・？電話、どうだったの？」

柳「っ、そんなのいいから！はやく逃げないと、ほんとに、ほんとに来るかもっ・・・！」

A「え・・・？来るって、何が・・・？」


柳がここまで慌てるなんて珍しい・・・。電話してきたの、ヤのつく職業みたいな人だったとか・・・？

ピーンポーン ピーンポーン


A「あ、宅急便？出てくる、っわぁ！？」

柳「ダメッ！！！絶対ダメ！！危ないから！！！Aを狙ってきてるんだよ！！？」


袖を引かれ、いやそんな可愛いものじゃない。どつかれた、の方が正しい気がする。


A「だから、何がって聞いてるんだけど・・・。さっきの電話に関係ある？やっぱり危ない感じだったの・・・？」

柳「たぶん、Aのストーカーだと思う・・・。前 襲ってきた人なのかは分からないけど・・・」

A「え・・・」


ピーンポーン


？「ねぇ、いるんでしょー？さっきから声、聞こえてるよ？」


この声って・・・まさか、本当に前襲ってきた人・・・？


A「あの、前も、その・・・私をころそうとしましたよね？なんで、ここにいるんですか・・・？」


ここまで追ってくる執着心が怖い。１度逮捕されてるのに、まだ懲りてないの・・・？


？「あ、僕のこと覚えてるの！？今はね、仮釈放中だから、会いに来ちゃった！」


『来ちゃった！』ってそんなノリで言われても困るし、なにより私は会いたくない。今度こそころされるかもしれない。
柳に警察に電話して、と小声で頼んだ。


？「えー、警察呼ぶの？面倒なことになるなぁ」

A「面倒なことになりたくないなら、早く帰ってください」


恐怖で声が裏返りそうになる。
警察呼んだって小声で言ったのに、なんで聞こえたんだろう。盗聴器とかがこの部屋にあるの？
それに、なんでこんなに余裕そうなの・・・？警察が来て逮捕されたら、さらに刑が重くなったりするんじゃないの？

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