第四話 ページ40
マルフォイがにやりと笑った。
「それじゃ、ロングボトムが後で取りに来られるところに置いておくよ...そうだな、木の上なんてどうだい？」
「こっちに渡せったら！」
ハリーが大声で言う。
ルイアは自分が情けなくなった。ハリーはマルフォイに立ち向かえるのに、自分はさっきの恐怖が抜けずに何も言えないでいる。
マルフォイは箒に飛び乗って上昇した。よく上手に飛べると自慢していたが、それはあながち嘘でもなかった...浮いたままハリーを呼んでいる。
「ここまで取りに来いよ、ポッター！」
ハリーが箒をつかむ。
『え、えっ？ハリー、あなた箒に乗るの初めてなのよね？危ないわ、マルフォイなんかに構っちゃ...』ルイアは思わず止めた。
「でも、『思い出し玉』をネビルに取り返してやらなきゃならない。そうだろ？」
と、ハリー。
「ダメ！」ハーマイオニーだ。「フーチ先生がおっしゃったでしょう、動いちゃいけないって。
私たちみんなが迷惑するのよ」
ハリーはその声を無視し、箒にまたがって地面を蹴った。
ハリーが急上昇している。ロンがそれに歓声を上げている隣で、ルイアはぽかんとしてそれを見つめた。
「こっちに渡せよ。出ないと箒から突き落としてやる」
「へえ、そうかい？」
ハリー達がそう言いあうのが聞こえた。マルフォイは顔がこわばっている。
ハリーが一直線になってマルフォイめがけて突っ込んだ。マルフォイは危うくかわす。
ルイアは驚いた。ハリーがこんなにも技術を持ってるなんて...。
「クラッブもゴイルもここまでは助けに来ないぞ。ピンチだな、マルフォイ」
「取れるものなら取るがいい、ほら！」
マルフォイが玉を放り投げて地面に戻った。
次の瞬間、ハリーは地面に向かって急降下していた。ルイアはまた体が動かなくなった。
玉と競争しているが、もう玉は地面に近いところにある。
ぶつかる―ルイアは思わず目をつむった..が、落ちたような音は聞こえてこない。
恐る恐る目を開けると、ハリーは手にしっかりと「思い出し玉」を持って草むらの上に軟着陸していた。
「ハリー・ポッター...！」
ところが運悪くマクゴナガル先生が戻ってきた。
ハリーが震えながら立つ。
ルイアとロンは弁明しようとしたが、聞き入れてくれるはずもない。
ハリーが退学になってしまったら...
ルイアはロンと顔を見合わせ、ため息をついた。
笑っているスリザリン生の顔を見るのが悔しかった。
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楠鬼音 ユララ(プロフ) - かるーあ・みるくさん» コメントありがとうございます！いつもすみません....これからも読んでくだされば幸いです（汗 (2021年9月23日 13時) (
レス) id: 6536344628 (このIDを非表示/違反報告)
かるーあ・みるく(プロフ) - ゆっくり待ってます！！ (2021年9月12日 21時) (レス) id: a76ade7f6c (このIDを非表示/違反報告)
楠鬼音 ユララ(プロフ) - さくら＆りな(б∀б)さん» コメントありがとうございます！！双子との絡みももちろん入れるつもりですが、やっぱり原作沿いになるので日常での絡み、といった感じになるかもです、すみません（汗 でも原作でもいけそうなところは思いっきり絡ませていきます！ｗこれからもよろしくお願いします！ (2021年9月5日 0時) (レス) id: c04fc26b69 (このIDを非表示/違反報告)
さくら＆りな(б∀б)(プロフ) - 初コメ失礼します！！この作品を楽しく読ませていただいています！毎日楽しみに待っています！ハリーポッターの中で双子が好きなので原作沿いなのですが双子といっぱい絡んで貰えたら嬉しいです！無理なお願いすみません！これからも頑張って更新してください！ (2021年9月4日 22時) (レス) id: af1bba7450 (このIDを非表示/違反報告)
楠鬼音 ユララ(プロフ) - I'm海月さん» コメントありがとうございます！はい、頑張ります！！ｗ (2021年8月10日 19時) (レス) id: c04fc26b69 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：楠鬼音 ユララ x他1人 | 作成日時：2021年7月8日 17時
