cream puff

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｢あ、ねえねえあれ聞いた？｣



お弁当を食べ終わった紅葉さんが饅頭を頬張りながら言った



『なんですか？』



周りをキョロキョロ見渡すと小さな声で喋りだした



｢お化けの話！！！｣


小声なのに声がでかい、多分息の量を間違えてる、でもそんなとこも可愛い


『あー、あのスーツの？？』



｢そうそう、あれが昨日また出たらしくて…｣



『ええ、私残業してましたけど見なかったですよ！』



｢そうなの？昨日ね、｢紅葉さん、すみません来てもらってもいいですか？｣｣



｢あ…ごめんね！ちょっと呼ばれちゃったから行ってくるね

このお饅頭食べてね！両方あげる！｣



後輩に呼ばれて急いで向かった紅葉さん


内容が気になって気になってモヤモヤしたままの私と


2つのお饅頭だけがこのテーブルに残った




｢でも昨日何も無かったけどなあ｣



独り言を呟きながら貰ったお饅頭を食べる



あ、美味しい 暖かいお茶が飲みたい



｢Aさん｣



『はい

あ、由紀ちゃんお疲れ様』



いきなり声を掛けられて後ろを振り向くと由紀ちゃんがいた



｢お疲れ様です〜、あれもう終わったんですか〜？？｣



データの事か、



『終わったよ、もう提出もした』



｢え〜すご〜い！由紀だったら絶対終わんないです｣



可愛く言う由紀ちゃんに聞きたかったことを聞いてみた



『ところであれって締切今日までじゃなかったみたいだよ』



｢そうなんですか〜？今日までだと思ってた！お疲れ様です〜｣



『あ、ありがとう…』



ありがとう？ありがとうなのかな？


なんだか他人事みたいな感じで喋ってほしくないなって思ったけど言うのはやめた



｢そういやAさんってお饅頭似合いますよね〜！

兄妹みたい｣



そう言って戻っていった




え？お饅頭が似合うってなに？？兄妹みたいってなに？？？



私はお饅頭の妹なのか？



姉が良かった




そう考えたらちょっとムカつく、



静まれ静まれ心の悪魔

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