参 ページ4
「起きられたのですか」
そう問われたムカつくほどに清々しい朝と隣にいる見知らぬ男。
『わ、私帰ります…！！！！！』
そう言い捨てベッドを飛び出そうとしたが、それはいとも簡単に手首を掴まれ失敗に終わった。
「やっと貴方を見つけた………」
彼は誰にも聞こえない声でそっと呟いた。
『あ、あの…！！昨日の夜私は何か間違いを…………それと離してください…』
間違いがあったなら謝ろう。謝って終わり！もう二度と出会う事もないだろう。
私はゴクリと唾を飲み込み彼の返事を待った。
「気になりますか……？」
彼は少し意地悪そうに口角をあげて私に言う。
なんなんだ！くそう！それと腕を離せ！！！華麗にスルーするな！！
『間違いがあったのなら謝ります。それで終わりにしましょう。』
私は精一杯の低い声で彼に言ってやった。
すると彼はクスクスと笑って肩を震わせた。
『な、なにが面白いんですか！質問に答えてください…！！』
私は自分の言った事がなんだか恥ずかしくなって思わず叫んでしまった。
ううん。コイツが悪いんだ！イケメンだからってなんでも許されると思うな！！
「間違いなんてありませんよ。昨日たまたま寄った居酒屋に行ったら貴方が泥酔していたので介抱しただけですよ。」
彼は微笑みながらそう言った。
私はますます恥ずかしくなり俯く事しかできなかった。
『それは……すいませんでした…介抱してくれてありがとうございます。もう帰りますので離してください…！』
早く、早く、この場から去りたかった…勘違いとか恥ずかしすぎる。
でもそれは私の手首を掴む手が許してくれなかった。
「本当に忘れてしまわれたのですね…」
先ほどとは打って変わって寂しげな表情でそう言う彼。
私はこの男と会った事があるのか…？？そうなれば、とても失礼な事をしてしまった。
『あの、どこかでお会いしたことがあるんですか…？…私の記憶にはないのですが…すみません…』
記憶をたどってみるが、一向にこのイケメンとの出会いの記憶は見つからない。
「いえ…構いませんよ」
どこか儚げな顔して苦笑して私にそう言って名残惜しそうに私の手首から離れる彼の手。
何故か胸がぎゅっと締めつけられる感じがした
(なんだろうこの違和感)
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クレナ - 鶴が社長とは驚きだぜ とっても面白いです！！続き楽しみに待ってます！！ (2015年7月18日 16時) (
レス) id: 90d7fd96d7 (このIDを非表示/違反報告)
ふじの(プロフ) - 赤野@征弥さん» コメントありがとうございます！わわっ！そう言っていただけるととても嬉しいです(´∀｀*)更新頑張ります！ (2015年7月14日 2時) (レス) id: d0addf6fc4 (このIDを非表示/違反報告)
赤野@征弥(プロフ) - 王道そうなテーマでも覆してくれるような予感がしました。楽しみにしていますね！ (2015年7月14日 1時) (レス) id: 95bc6fd517 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ふじの | 作成日時：2015年7月13日 2時
