苗木クンの一日＋＠！ (ページ30)

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＋＠作品　絶望的希望ヶ峰ページ30

五月雨「っ…」

五月雨結です。
今、私は半分白、半分黒のクマの被り物をした人たちに追いかけられている。

結構前…もう２年くらい前になるかな、この気色悪い色合いのクマが人間たちを襲い始めた。
絶望だのオシオキだの、言っていることは全く分からなかったものの、一つだけ分かったことがあった。

この世界はやばい

あれから２年後。少し落ち着いたけれど、まだ襲撃してくる。
私は見ての通りまだやられてないのだけれど…
もう、この世界に私と同じように希望を捨てずに生きている人間は少ないのではないか？
…でも…

五月雨「なんでついてくるんですか気持ち悪いですはなれろーっ！！」
七村「Σえぇっ！いや、クマに追われてる同士仲良く…」
五月雨「はっ、そうだった今それどころじゃないっ！」
七村「それはそれで悲しい」

あーもう！こちとら必死に逃げてるのになんで息一つ切らしてないんだっ！
いらいらするよーっ！；

七村「おーい、」
五月雨「なんですかっ！！！」ｷｯ
七村「…；クマ、捲いたよ」
五月雨「…！」

本当だ、まいてる…

五月雨「よかった…」

七村「そういえば、君はテレビ見るのかい？全国配信されるらしいけど」
五月雨「テレビ…？何言ってるんですか？」
七村「見ないのか？」
五月雨「わるいですか！」
七村「いや…別に…今からあるみたいだし、一緒に見よう」
五月雨「…？」

体が反応する。嫌な予感がする。これが霧切ちゃんのいってた”死神の足音”とかいうやつだろうか？

七村「ほら」

そういうと七村は私に小型の画面を差し出して……………

五月雨「…」

画面からこの場に合わない能天気な声が聞こえる。

クマ『やぁやぁオマエラ、元気に絶望してる？？ボクはモノクマ。この学園の学園長なのだぁっ！今から、希望の象徴、超高校級の皆様にコロシアイをしてもらおうと思います！！…希望が絶望に染まる………悲しい色やね。絶望的やね。うぷぷ。じゃあ、善は急げ！コロシアイしてもらう希望の象徴達の紹介といきましょーっ』

モノクマがそういうと、画面がぱっと切り替わって、
幸運やら、御曹司やらを紹介していく。って、えぇっ！？今でも十神家って有名な財閥なの！？え、でも、十神家は２年前に………
そんなことを思っていると、見覚えのある黒いリボン、特徴的な色の髪が目に映った。

五月雨「霧…切…ちゃん………？」

隣で、七村もポカンと口を開けている。
どういうこと？霧切ちゃんがコロシアイをする生徒の一人だって？