某探偵社員、宮城へ。3

任務８９ ページ18

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｢傷……ちゃんと隠せてるよ、ね｣



昨夜できた打撲をコンシーラーとファンデーションでしっかりと隠す。


触るとすごく痛いけど、そんなことを気にしている場合じゃない。


………バレてはいけない。




部屋にある姿見で身なりを整える。



三つ編みおさげに膝下までのスカート、シワひとつない制服。


周囲の人にいい子に育てたと思われたいのか、私には地味で優等生な生徒を演じるよう強要してくる母。


気に触ると直ぐに手をあげる、酒癖の悪い父。




否、母と父なんて呼べる存在ではないのだろうけれど。




本当の自分は優等生なんかじゃない。



勉強だって嫌いだ。



放課後は友達と寄り道したり遊びに行って、先生に怒られては笑いあって。



そんな生活がしたくて。



けれど、私にそれは許されない。



だから私は────────









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──────自分を繕って(演じて)生きていく。




また、今日も。




優等生という仮面を被って、玄関のドアを開けた。






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