白昼夢�� ページ27
ギターケースをセダンのトランクルームに置いて、俺たちは大手チェーンのハンバーガーショップへ入った。アメリカでも見慣れたMのネオンが室内でも元気に光っている。
「チーズバーガー2つ、コーラLで。七海さんは？」
「BLBセット、ウーロン茶でお願いします。新田さんはどうしますか？」
「ナゲット30ピースとポテトM、野菜ジュースで！」
「バーガーじゃないのかよ」
七海はカードを出して全員分支払うと、俺には初任務記念に、新田には日頃の感謝を込めて奢ると言ってくれた。俺は彼に甘えすぎている事にそろそろ危機感と焦燥を感じてきた。
「どうですか、初仕事は？」
トレーを持って座ると、七海は尋ねてきた。
「あぁ…まぁ、久しぶりのアドレナリンだったよ。」
なんと答えればいいのか分からなかった。戦場はもう嫌なのに、何故か分からない爽快感に似たものを感じた。それを認めたくはなかった。
「今回みたいに子供が絡んでくるのはよくあるのか？」
「そうですね、子供は何でも首を突っ込んでしまうので、割合的には多めかも知れません。」
コーラを飲み干して盛大なゲップをしてやりたい気分だ
「子供は苦手ですか？ 今日も、校内で良太くんを見つけた時気が立っていましたね。」
「…子供は何をするのか分からないからな。石を投げてるのか手榴弾を投げてるのか分からん。」
七海の質問に俺は思わず誤魔化した。
「イラクの駐留地でも、【石を投げるな】って注意喚起ポスターが貼ってあったよ。」
「それで、手榴弾投げられたんスか？」
「…まぁそれに似たような事を」
言葉を濁す俺を新田はジトリと見つめる
俺は何だか今なら話せるような気がして、チーズバーガーをひとつ飲み込んで口を開く。
「あっつい中、ジャケットを羽織ったガキが服の下のその爆弾で俺の分隊を吹き飛ばすのを見た。今でもあの光景が蘇る。頭に焼き付いて離れない。夜も昼も関係なく俺を追い回す。あれ以来ガキは苦手だ。」
『A、あれ何でしょう？』ガキを真っ先に発見した新人パートナーのアレックスは撃てなかった。そして、早撃ちが自慢の俺は間に合わなかった。
想像したよりも重い話だったのか、新田は黙ってしまった。俺は2つ目のバーガーに齧り付いて平静を保つ。
「半分…どうぞッス…」
どう反応すればいいのか図りかねたのだろう新田がスッとポテトを寄越した
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小倉トースト山田(プロフ) - 92Uraniumさん» ご指摘ありがとうございます！一応、ジャポニスム感(欧米人にとって日中韓の違いわからないのと同じ)を出す為の表記だったのですが、分かりにくいし千葉の方は普通に不快ですよね…次回の更新時に修正させていただきます！応援ありがとうございます〜！ (2022年2月8日 17時) (
レス) id: e9009eb640 (このIDを非表示/違反報告)
92Uranium(プロフ) - すごく細かい事になってしまうんですが、プロローグの「東京の、成田という空港」というところ、成田空港って千葉にあるんですが、意図があって「東京」にしたわけでないのであれば修正されたほうがよろしいかと思います。作品自体はとても好みなので頑張ってください。 (2022年2月8日 17時) (レス) @page3 id: 30affeabb2 (このIDを非表示/違反報告)
小倉トースト山田(プロフ) - scytheさん» わーん、この系統の話好きな方このサイトであまりお見かけしないので嬉しいです〜！ありがとうございます！ (2022年1月22日 9時) (レス) @page33 id: 4bbcb25095 (このIDを非表示/違反報告)
scythe(プロフ) - めちゃくちゃ好みの作品でびっくりしました……、…、…大好きです…！！続き楽しみにしてます！！！！！ (2022年1月22日 1時) (レス) id: 5a2afd6561 (このIDを非表示/違反報告)
小倉トースト山田(プロフ) - サツキさん» 嬉しすぎるコメントです…ありがとうございます胸に刻みます… (2022年1月19日 23時) (レス) id: 4bbcb25095 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：小倉トースト山田 | 作成日時：2022年1月5日 18時
