クソデカ溜息6 ページ6
「一応念のために聞きたいんですけど、これって未成年誘拐とかにならないですよね?」
午前8時、大きな紙袋を両手に持ってやってきた猪野が七海に訊ねる。
「伊地知くんが警察に話を通してくれているので問題ありません。警察としても危険因子を保護したくはないのでしょう。」
「危険因子って…えっ、て事はあの領域展開みたいなやつってやっぱあの子が!?」
「まだ分かりません。あの時、中にいたのは猪野くんです。その話も聞きたくて呼んだんですよ。」
猪野が来るまでの1時間でAに何が起こったのか理解しようと努力した七海だったが、結局、Aの話には文脈、時系列というものがなく、また、本人も正しく理解していないようで、七海の理解が及ぶのは到底不可能だった。
「Aくん、昨日会った猪野くんです。覚えていますね?」
「あー…ご飯が食べたい。白いやつ」
「この調子です」
「やばいっすね」
バナナに皮ごと齧り付く(恐らく食べ方を知らないのだろう)Aに質問する七海だったが、希望通りの答えは得られない。
「お腹が無限に減る……う…うぅ……」
どういう訳か次第に泣き出す始末だ。泣きながらバナナを頬張りリンゴを手にしている。
「食べるか泣くかどっちかにして下さい」
「うぅ…頭がうるさい…ずっと…うるさーい」
「この言葉も何回か繰り返しています」
脈略のない言動に唖然とする猪野、絶望したような顔の七海。
「Aくん、頭の中の人は何と言っているんですか?」
「このような人間の諍いこそ、神の望まれた世界!放っておいても人間が対処する!いや、夏油傑は神の意向に背くので処分すべきだ!」
「夏油…傑…?」
117人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
小倉トースト山田(プロフ) - 紅葉さん» 待って笑った本当に間違ってるじゃないですか!ご指摘ありがとうございます!次の更新で直します…お互い体調には気をつけましょう!コメントありがとうございます! (2021年4月11日 18時) (レス) id: d6a3d21f1e (このIDを非表示/違反報告)
紅葉(プロフ) - 悠二じゃなくて悠仁ですよ! 七海さんとの距離感が好きで読みながらニマニマしてしまいます笑! 体調に気遣いつつ更新頑張ってください! (2021年4月11日 10時) (レス) id: 7ac5223945 (このIDを非表示/違反報告)
小倉トースト山田(プロフ) - れもんくんさん» わーい、一応リプしてみました! (2021年4月5日 20時) (レス) id: 1af1ac3f06 (このIDを非表示/違反報告)
れもんくん(プロフ) - 小倉トースト山田さん» してますよ!あんな状態ですが、、、あ、見てくれればわかります→remonkun_1128です! (2021年4月5日 18時) (レス) id: 4fa0c92de2 (このIDを非表示/違反報告)
小倉トースト山田(プロフ) - れもんくんさん» わーい!れもんくんさん、お友達になりましょう!ついったとか、利用されてます? (2021年4月5日 18時) (レス) id: 1af1ac3f06 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:小倉トースト山田 | 作成日時:2021年3月29日 1時