クソデカ溜息19 ページ19
「ワンチャン、もう目覚さないんじゃない？」
「悟、正直に言い過ぎ」
Aが眠りについてから丸一日が過ぎた。七海は深い負い目を感じ、いつも以上に眉間に皺を寄せている。
「まぁ、力の出力をミスったんでしょ。それに器が耐えられなかった。だから、今は生得領域内でウロウロしてるんじゃない？精神は無事だよ。」
先程、夜蛾の報告を聞いた3人は、五条の予想に肯定の沈黙を返す。
『Aは、2000年ぶりに地上に降りてきた天使だとすれば筋が通る』
天界の掟に反き、人間になった元天使。天使が地上に降り立ったのは、新約聖書の頃が最後の記録であるとされている。
『天使は神から"恩寵(グレイス)"を与えられて様々な力を行使する。再生、破壊、呪いを祓うこともできる。』
「ど？恩寵が身体ん中にある感じは？」
「人間には感知できないのでしょうね、何も感じません。」
「つまんね」
夜蛾は、Aがその恩寵を捨て人間になった時、七海の中に入り込んでしまったのだろうと推測していた。
だから、Aは七海と接触することで本来の力を取り戻し、治癒、閃光、祝福などを行使していたという訳だ。
「天使って普段何してるんだろうね」
五条の呟きが静かな医務室に響いた。
「天使が呪霊とか全部祓ってくれればいいのに」
「天使は、神に仕える戦士です。神の命令によってのみ動く。人間を助ける訳ではありません。」
生前、プロテスタントの祖父がそう言っていたと七海。
「マニュアル人間かよ。あ、天使か、ややこしいな〜マニュアル天使！」
「お二人は」
1人で軽口を叩き続ける五条を遮るように七海が口を開く。
「いつこの戦いが終わるのか、考えた事はありますか」
『お前の戦いは終わった』天使はある生命を終わらせる時、そう告げるのだろう。
呪術師は生きている限り戦い続ける。人間がいる限り呪霊は生まれる。倒して、生まれて、倒しての繰り返し。
「先の事なんか分かんねぇよ。突然親友が寝返るかも知れないクソみたいな職業やってんだから」
「突然死ぬかもしれないリスクは万人に平等だよ。少なくとも医学的にはね」
吐き捨てるような五条の言葉、諭すような家入の言葉、その言葉を吐く2人の表情は、まるで死人の横たわるベッドを囲っているように見えた。
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小倉トースト山田(プロフ) - 紅葉さん» 待って笑った本当に間違ってるじゃないですか！ご指摘ありがとうございます！次の更新で直します…お互い体調には気をつけましょう！コメントありがとうございます！ (2021年4月11日 18時) (
レス) id: d6a3d21f1e (このIDを非表示/違反報告)
紅葉(プロフ) - 悠二じゃなくて悠仁ですよ！ 七海さんとの距離感が好きで読みながらニマニマしてしまいます笑！ 体調に気遣いつつ更新頑張ってください！ (2021年4月11日 10時) (レス) id: 7ac5223945 (このIDを非表示/違反報告)
小倉トースト山田(プロフ) - れもんくんさん» わーい、一応リプしてみました！ (2021年4月5日 20時) (レス) id: 1af1ac3f06 (このIDを非表示/違反報告)
れもんくん(プロフ) - 小倉トースト山田さん» してますよ！あんな状態ですが、、、あ、見てくれればわかります→remonkun_1128です！ (2021年4月5日 18時) (レス) id: 4fa0c92de2 (このIDを非表示/違反報告)
小倉トースト山田(プロフ) - れもんくんさん» わーい！れもんくんさん、お友達になりましょう！ついったとか、利用されてます？ (2021年4月5日 18時) (レス) id: 1af1ac3f06 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：小倉トースト山田 | 作成日時：2021年3月29日 1時
