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ヴィルは色っぽく自分の耳に髪をかけると
ナミが眠っているベッドを覗いた
「バカね。キスシーンなんていくらでもしてるじゃない…なんでこんな…緊張してるのよ…」
ドキドキ、ドキドキ、と彼の胸がうるさく鳴る
ヴィルは「ええい!」と気合いで顔を近づけた
「ひゃあ!」
とエペルが手で視界を隠す
ルークは無言でそれを見つめた。その光景をどう思っているのかはルークだけの秘密
フロイドはギリギリ歯を鳴らしてそれを見つめた
そっと…
そっと…
彼女の唇と自分の唇を近づけるヴィル
「っ…」
唇があたった
時が一瞬止まったようだった
ヴィルはキスをしながら「小さな唇なんだから…こんな唇、口を開いたら食べれちゃうわ」と彼女の唇の感想を思った
それと同時に「お願い…神頼みなんてする性格じやないけど、彼女の声をもう一度聞かせて」と強く願った
「ん…」
ナミの小さな声が静止した部屋に響く
ようやくヴィルは悲しみから解放された
嬉し涙が流れる
「ああ…お寝坊さん。ようやく起きたのね」
それは寝起きのような声でハッキリとは耳に届かないが、優しい声だ
ヴィルはふっ、と笑った
ナミの髪を撫でる
黄金に輝いていたナミの髪はいつのまにかいつもの毛色に戻っていた
撫でられたナミはその手に頬を寄せる
エペルたちは手を見開いた。「ナミが起きた」と
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作者名:真灯 | 作成日時:2022年9月30日 18時