修羅場に遭遇したヒーローのお話【名探偵コナン】

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ライ「お前は住むところも職も無いんだろう。おまけに金も持っていないと見た。それでは到底生きてはいけない。
だから、俺たちの手伝いをしてくれないか？その分謝礼はするし、さっき言った敵(ヴィラン)とやらを探す手伝いもしてやる。どうだ？」


『えっ……い、いいんですか？』


思わずライに詰め寄る。

いやだって、こんなに我ながら怪しい女を、わざわざ手伝わせる必要なんて無いんだよ。おまけに今彼等は命を賭して、悪い組織に潜入している最中だと言うのに。


そんな中、わざわざ私を手伝わせるなんてことは、
【私を助けようとしてくれていること】に他ならないのだから。



その意味を込めて、私が聞き返したのを汲み取ってくれたんだろう。赤井はふっと瞳を細めて頷いた。

ライ「勿論だ。俺の名前は赤井秀一だが、訳あって外では諸星と呼んでくれ。よろしくな、ええと……」

『あっ、紅糸Aって言います。よろしく』


私も名乗り、ライ……いや赤井と固い握手を交わす。

彼の名前に関しては深く触れないでおいた。おそらくスパイの事が関係してくるんだろうし、それでも本名(だと思いたい)を教えてくれたので十分だと思ったからだ。

だが、それと同時に




ガシッ


と、手を強く掴まれた。

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