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吸血鬼-トリオのターン ページ24

諸伏「俺たちの主食は人の血。生きていくためには血を吸う他はないんだ。だけど、お前が吸わせてくれないなら、他の罪のない人々の血が流れることになるぞ?」

『完璧に(ヴィラン)のセリフだよそれ』

諸伏の語弊を生む言い方に溜息をつく。だがまぁ、彼らの言うことは最もだ。

彼らはたまたま、血を吸わなきゃ生きていけない種族なだけだ。食事が悪いことである筈がない。……だからまぁ、


諸伏「だから餌になってくれよ」

『もう話の主旨変わってるから。(つがい)じゃなくて餌って言ってるからな』


(そういう存在)が必要なのは、分からなくはないんだけど。
じぃっ、と三方向から向けられる視線に負けて、私は渋々頷いた。


『わかった、わかったから。誰の(つがい)とかはともかく、私の血くらいなら吸ってもいいよ。……ただ、私の意識が飛んだら吸うのやめてよね』

「「「逆に飛ぶまで吸っていいんだな」」」


そっと自分の身体をなぞる6つの手に、これから起こるであろう事を思い起こして、思わず身体を強張らせる。

だがそれを物ともせずに、クイっと顎を掴まれて右方向に向けられた。
その先でバチっと瞳があった安室が、まるで子供のように無邪気な笑みを浮かべている。


安室「ふっ……絶対に俺を選ばせてみせる。覚悟しておけよ……?」


あッいや違うわ。これはイイ玩具を見つけた子供の顔だ。ひしひしと身の危険を感じる。

はやくもこの状況を後悔したが、その瞬間に無防備になっていたうなじに ぢゅっ と吸い付かれた。ひぃッ、と情けない声を上げて、びくびくと肩を震わせる。


赤井「他の男に余所見とは感心しないな。君が選ぶのはもちろん、俺だろう?」


反対側の赤井だ。チラリと見えたのは、少し苛立った獣のような瞳。私が何かを言う前に、うなじの皮膚が薄くて敏感なところに、ぬるっとした舌が這わされる。
ぞくぞくふわふわとした感覚が絶え間なく襲ってきて、言葉にならなかった。


諸伏「2人に翻弄されてちゃ、まだまだだな。俺もいるって事、忘れんなよ?」


真正面の諸伏がそう微笑んだ。……瞳は尚もギラギラとしていて、なんとも余裕がなさそうだが。そんなにお腹が減ってたのか、彼ら。

………これはちょっと私死ぬかもしれないな。(いろんな意味で)

どこか冷静な頭の中でそう判断して、私は本日何回めかも分からない溜息をついた。

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☆しゅーりむ★(プロフ) - まゆさん» 返信遅れてしまい申し訳ございません!読んでいただきありがとうございます!これからも頑張りますね!! (2019年3月7日 23時) (レス) id: f145474b32 (このIDを非表示/違反報告)
まゆ - 面白かったです^_^続きが、すごく気になります^_^これからも、頑張って下さい^_^ (2019年2月28日 23時) (レス) id: eca43bee50 (このIDを非表示/違反報告)
☆しゅーりむ★(プロフ) - にわなずなさん» どっちでも良き派の方なのにわざわざコメント頂けたんですか!?ありがとうございます!!私はツイッターで知ってしまいました。皆さん結構知ってるんですね…!! (2018年9月22日 23時) (レス) id: d266c3c2b9 (このIDを非表示/違反報告)
にわなずな(プロフ) - 私は立ち読みで知りましたw名前はどっちでも良き (2018年9月22日 8時) (レス) id: 895a4f49cb (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 更新頑張ってください!めっちゃ楽しみに待ってます!! (2018年9月21日 19時) (レス) id: 4d4834db33 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:☆しゅーりむ★ | 作者ホームページ:   
作成日時:2018年6月16日 23時

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